研究課題/領域番号 |
04452309
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
糟谷 紘一 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (30029516)
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研究分担者 |
堀岡 一彦 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (10126328)
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キーワード | イオンビーム・プラズマ相互作用 / 多価電離の衝突断面積 / 高密度イオンビーム発生 / 高密度プラズマ標的 / ガスパフ・ピンチ放電 / CR39粒子飛跡検出器 / モンテカルロ・シミュレーション / レーザー照射イオン源 |
研究概要 |
パルスパワー・ダイオードにより高密度リチウム・イオンビームを発生し、オリフイスやエネルギー分析器を通して空間・時間・エネルギー的に基準となるビーム成分のみを引出し、各種のピンチ・プラズマ或はレーザー光照射により別途生成すると高密度プラズマ中に打ち込み、1価或は多価からより多価のイオンへの変換過程の衝突断面積などを実験的に求めると共に、既存の計算結果或は本研究で別途実施する計算結果と比較し、関連データベースの充実に寄与すべく、計画を進めた。 先ず始めに、全体のシステムの構成を検討し、各部装置を組み込むための真空槽や真空排気系統(新規)の設計と購入を行った。次に、現有のパルスパワー装置と沿面放電を陽極プラズマ生成源とする軸対称形のビーム引出し型磁気絶縁リチウム・ダイオードを用いて、比較的高密度・高輝度のリチウム・イオンビームを発生した。次に、発生直後のリング状ビームの一部を、磁場の電場を同時に用いるビーム切り出し装置(新規)に導き、所望の限定した価数と微小エネルギー領域の高純度ビームを切り出す用意をした。同時に、ガスパフ・ピンチ放電装置(新規)を用いて、(例えば水素)ガスパフと大電流ピンチによる空間的の細長い形状の高密度プラズマを別途用意した。発生ビームとプラズマは、現有の計測装置を用いて、あらかじめその特性を十分に明らかにしておく。かくして得られるプラズマの一方の端からビームを入射し、水素プラズマと相互作用した後のビームを他方のプラズマ端より取り出し、ビーム分析装置に導く。分析装置内のCR39プラスチック上の粒子飛跡検出等の方法により、より多価の状態への遷移の断面積の測定が近々可能となる。さらに次年度の2あるいは3価から他の価数への断面積を測定するため、陽極レーザー照射装置の予備設計も試みた。
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