研究課題/領域番号 |
04452311
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
曄道 恭 京都大学, 理学部, 助教授 (50025384)
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研究分担者 |
中村 正彦 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (50172440)
花田 和明 京都大学, 理学部, 教務職員 (30222219)
前川 孝 京都大学, 理学部, 助手 (20127137)
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キーワード | テアリング不安定性 / プラズマ崩壊 / 電子サイクロトロン加熱 / 低域混成電流駆動 / 電子サイクロトロン電流駆動 |
研究概要 |
1.WT-3トカマク(大半径65cm、小半径20cm、最大トロイダル磁場1.75T)で実験を行った。安全係数qa=2.7〜3.1の範囲のオーミック加熱放電において、テアリング不安定性が定常的に励起されていて、高周波による制御を行った。 2.前年度に設置した5組の軟X線検出器列に加えて、さらに2組の軟X線検出器をWT-3トカマクの異なったトロイダル位置に増設して、不安定性のポロイダルモード数mに加えてトロイダルモード数nを明かにした。それによると、プラズマのより内側(r/a=0.35)にm=1/n=1のモードが局在し、同時に外側(r/a=0.75)にm=2/n=1のモードが局在している事が判明した。コンピュータトモグラフィの手法により軟X線信号を解析した結果、両者のモードともポロイダル方向には電子の反磁性方向に回転していて、m=1/n=1モードのポロイダル回転の角速度ω_Tはm=2/n=1モードのちょうど2倍である事が判明した。この事は両モードが密接に結合し、全体としてトロイダル方向にω_Tの角速度で回転している事を示している。 3.前年度改造した任意型の大電力位相設定器を使用し、種々のパワースペクトルで低域混成波を入射し、テアリング不安定性に対する影響を調べた。位相差π/2の順方向入射スペクトルの場合、テアリング不安定性が抑制された。逆方向位相(-π/2)の場合は抑制効果がきわめて弱かった。 4.前年度行った電子サイクロトロン第2高調波加熱によるテアリング不安定性の抑制に加え、ミリ波を斜め入射し、電子サイクロトロン電流駆動により不安定性を抑制する事を試みた。明確な結果は得られず、現有のアンテナが斜め入射には最適化されていないことが原因の一つであると思われる。
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