CAIシステムにおいて、優秀な学習者の場合は、その能力に応じてハイレベルの学習を行うことが出来、又それほどでもない学習者に対しては、学習者の希望によって、一歩一歩マイペースで学習することが可能なシステムを構成することが理想である。 平成5年度では、動的メディアを利用したシステムに対して、オブジェクト指向の概念を利用して、それらを階層化することによって、上述の理想的なCAI環境を実現するシステム開発について検討を加えた。 又CAIシステムを利用して、高等工業教育を行うにあたり、個々の学習時間そのものが効果的でなければならない。そのためには、学習時に、通常の演習と同様に、数式そのものを直接解答評価出来る方式を必要とする。 数式評価システムについては、パターンマッチング法と代入法とがあるが、平成5年度では、これらを一体化した誤答要因指摘システム開発について検討を加えた。 さらに、通常の授業と同様に、CAIシステムにおいて、あるプログラムを学習中に、学習者がある箇所を理解出来ない時に、どの様な対応をとる必要が有るか、それぞれの学習者に適切な対応を、学習者に抵抗なくごく自然に行われる必要がある。平成5年度では、学習システムの学習プログラムの構造の階層形について検討を加えた。
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