• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

臨界溶解挙動とカーン転移に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04453010
研究機関九州大学

研究代表者

荒殿 誠  九州大学, 理学部, 助教授 (20175970)

キーワード溶解挙動 / 界面吸着 / 相転移 / 濡れ-非濡れ転移
研究概要

1.水、ノナンおよびエチレングリコールモノブチルエーテルからなる3成分2相系の相挙動を熱力学的な観点から研究した。水相とエーテル相の組成をガスクロマトグラフ法を用いて大気圧下で温度とエーテルの全濃度の関数として精密に測定した。2相平衡系に対する新しい理想性の基準の一つを提唱し、組成に関する実験結果をもとに検討した。これに基づき2相の理想希薄溶液の組成範囲を決定し、水相におけるエーテルの会合体形成は温度が低くなるほど優勢であるのにたいし、油相におけるそれは温度が高くなるほど優勢であることを示した。さらに水相から油相へのエーテル分子の移行の熱力学量が組成に関するデータから得られることを示し、この系の移行は生のエントロピー変化をともない吸熱的であることを見いだした。
2.この系の界面張力をエーテルの全濃度と温度の関数として測定し、熱力学関係式により解析した。この結果、油相からのエーテルの吸着はエントロピーの減少を伴い、水相からの吸着はエントロピーの増加を伴うことを見いだした。
3.空気-水-長鎖アルコール三成分系における空気/水界面でのアルコールレンズの2面角をビデオマイクロスコープと画像解析処理装置により測定した。アルコール界面膜の相転移、濡れ-非濡れ転移、水相の空気/アルコール界面への侵入などを発見し、界面張力の測定結果や熱力学により検証した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 荒殿 誠: "Thermodynamic consideration on phase behavior of the ternary two-phase system of water,nonane,and ethylene glycol monobutyl ether" Journal of Physical Chemistry. 91. 13820-13823 (1993)

  • [文献書誌] 荒殿 誠: "Thermodynamic study on adsorption of the ternary two-phase system of waternonane-ethylene glycol monobutyl ether" Journal of Colloid and Interface Science. (in press). (1994)

URL: 

公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi