研究課題/領域番号 |
04453053
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
加々美 寛雄 岡山大学, 地球内部研究センター, 助教授 (20108179)
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研究分担者 |
岡野 修 岡山大学, 理学部, 助手 (10233355)
本間 弘次 岡山大学, 地球内部研究センター, 教授 (70033131)
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キーワード | 西南日本孤 / 下部地殻源ゼノリス / 上部マントル源ゼノリス / Sr・Nd同位体比 / 後期白亜紀火成岩 / はんれい岩 / Sm-Nd鉱物年代 / Rb-Sr鉱物年代 |
研究概要 |
*西南日本弧の山口県宇多島・金峰山、岡山県津山(男山)から採集された下部地殻源・上部マントル源ゼノリスについてのSr、Nd同位体と年代に関する研究を行なった。その結果は日本地球化学会1993年会学術大会と日本地質学会第100年学術大会において講演した。宇多島の下部地殻源ゼノリスのグラニュライトからは147Ma、38Ma、新生代に極めて近い年代の3つが求められた。これらの年代はこの地域に見られる火成活動の時期とほぼ一致している。また、Sr・Nd同位体比は北九州の後期白亜紀火成岩に似ている。金峰山の下部地殻源ゼノリス、男山の上部マントル源ゼノリスのSr・Nd同位体比は山陰地域の後期白亜紀〜古第三紀の火成岩の値と一致する。 *西南日本領家帯に分布するはんれい岩類に含まれるジルコンのU-Pb年代をSHRIMPにより求め72〜85Maが得られたが、梶島のものについてはSm-Nd全岩年代で110Ma、中部地方のものについてはSm-Nd鉱物年代で約130Ma、Rb-Sr鉱物年代で117Maが得られた。この様な事を考えると110〜130Maは、はんれい岩の形成年代、72〜85Maは岩体隆起による冷却時期を示している可能性が高い。山陰地域の米子の南東約25kmのところに分布する金持はんれい岩体からRb-Sr全岩年代で126Maが得られており、これは先のはんれい岩の年代に類似している。これは後期白亜紀珪長質火成岩の活動に2〜3千万年先行し苦鉄質火成岩があった事を示している。
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