| 研究課題/領域番号 |
04453109
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| 研究機関 | 早稲田大学 |
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研究代表者 |
西出 宏之 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90120930)
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| 研究分担者 |
鈴木 隆之 早稲田大学, 理工学部, 助手 (20257215)
土田 英俊 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90063461)
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| キーワード | 高分子膜 / 気体透過 / 酸素分離膜 / 表面拡散 / 識別吸着 / 高分子錯体 |
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| 研究概要 |
第一、二年次の成果を総合して、高分子物性の新しい切り口として、気体を過飽和溶解した高分子の動的挙動を各物性パラメーターごとに整理し、追加実験と合わせ、これを理解する考え方をとりまとめた。本年度は特に、固-気界面における酸素分子に特異的な表面拡散の定量把握と、異常な収着挙動(アロステリック型)の実証で大きな成果を得た。
(1)多孔膜内表面にポルフィリン錯体(酸素キャリヤ)を配置した系で、酸素分子の迅速なホッピング拡散を2元モデルで解析し、酸素分子の透過係数10^<-4>cm^2s^<-1>を算定できた。酸素に特異的な表面拡散の実態と分子構造の相関を明らかにした。
(2)サルコミン微結晶を含有した高分子では、酸素分圧〜収着量関係が一定分圧で急峻に増大した。この特異収着は可逆的で、ヒステリシス曲線として繰り返し観測できた。分光測定や透過係数から、酸素結合にともなう結晶構造の変化が高分子マトリックスと協同的に相互作用した結果として理解できた。
高分子の固-気界面での気体分子の吸着特性を本系でのはじめての知見をもとに定量的に議論できた。また、高分子への分子溶解と自由体積の相関、溶解分子の拡散定数、異常拡散現象、高分子内での分子輸送の新しい考え方と分離膜としての設計手順を提示できた。これら成果は学術論文として発表するとともに成果報告書として提出した。
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