研究課題/領域番号 |
04453123
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
新山 浩雄 東京工業大学, 理工学国際交流センター, 教授 (70016533)
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研究分担者 |
中村 隆一 東京工業大学, 工学部, 助手 (50092565)
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キーワード | NITROGEN OXIDE / CATALYSIS / HYDROCARBON / ALUMINA / REACTION MECAHNISM / OSCILLATION / OXIDATION |
研究概要 |
自動車触媒の使用条件は濃度、温度両面においてきわめて広く、また短い周期で変動している。通常の触媒開発は定常条件下で行われているが、自動車触媒においては必ずしも適切ではないであろう。本年度は、その様な観点から、変動条件下での触媒試験法確立と、その様な条件下でのアルミナ触媒の機能の解明に重点をおいた。 アルミナ触媒は600から700℃でNO-プロパン-酸素反応に高い活性を示す。最高活性は650℃で得られ、それより低くても高くても活性は低下する。酸素が存在しない場合、低温では活性は低いが温度と共に単調に増加し、700℃では100%転化率を示す。変動条件は見かけの活性に大きな影響を及ぼす。変動周期が5秒程度では650℃における最高活性がさらに2倍程度増大する。活性は変動周期に対し、低温では極大値をとってその後減少し、一方高温では単調に増加する。これらのパターンは、プロパンが酸素と反応してより反応性の高い中間体を形成し、それがNOあるいは酸素と競争的に反応するという機構で説明できる。この様な反応機構に加え、酸素とプロパンが同じサイトに競争的に吸着するとすれば、この様な変動周期依存性、実際のNO除去活性の経時変化などをコンピュータシミュレーションできることが判った。 触媒開発にあたって、この様な「変動操作効果」を正当に評価する必要性があることが示された。 さらに、アルミナ触媒のCO酸化活性に付いても検討し、高温においては十分な活性があることが判った。
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