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1992 年度 実績報告書

逆相ミセルを用いる機能性微粒子材料の新規な調製プロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 04453124
研究機関大阪大学

研究代表者

駒沢 勲  大阪大学, 基礎工学部, 教授 (40029476)

研究分担者 轡 泉  大阪大学, 基礎工学部, 助手 (60163870)
平井 隆之  大阪大学, 基礎工学部, 助手 (80208800)
久保井 亮一  大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (40029567)
キーワード逆相ミセル / 超微粒子 / 単分散微粒子 / 二酸化チタン / 硫化カドミウム / 硫化亜鉛 / 反応晶析 / 半導体
研究概要

逆相ミセル溶液(エーロゾルOT(AOT)/イソオクタン)中でのチタンテトラブトキシド(TTB)の加水分解によるナノメータースケールの二酸化チタン超微粒子の生成機構について検討した。溶液の紫外可視吸収スペクトルの変化の測定によってTTBの加水分解および核発生・粒子成長の過程を追跡した結果、粒子生成が起こるか否かはTTB濃度、AOT濃度およびミセル溶液の含水率(AOT濃度に対するH_2Oの濃度の比)によって決定され、ミセル数と加えたTTB分子数の比が粒子生成の重要なパラメータであることがわかった。すなわち、ある数以上の加水分解されたTTB分子を含むミセルで核発生が起こり、さらに加水分解種との衝突によって粒子が成長するとしたモデルによって、反応溶液の吸収スペクトルの変化や、生成する粒子の粒径をよく表現することができた。
次に、金属イオン(Cd^<2+>またはZn^<2+>)を含む逆相ミセル溶液と硫化物イオン(S^<2->)を含む逆相ミセル溶液を混合して、ナノメータースケールのCdSおよびZnS半導体超微粒子を安定に調製する手法について検討した。超微粒子のバンドギャップEgは量子サイズ効果によって増大し、吸収スペクトルの立ち上がり波長(吸収端)はブルーシフトするが、Egの値より粒子径を見積もることができる。生成する超微粒子の粒子径や安定性は、含水率や加えたCd^<2+>、Zn^<2+>およびS^<2->の濃度に影響され、含水率が大きいほど大きな粒子が生成する傾向が見られたが、安定な超微粒子は主に含水率<10の条件下で調製できた。さらに、Cd^<2+>およびZn^<2+>を(1-x):xのモル比で溶解した逆相ミセル溶液とNa_2Sを溶解した逆相ミセル溶液を混合することにより、Cd_<1-X>Zn_XS複合半導体超微粒子を調製した。この混晶半導体のEgはxの値に応じて2.82〜4.14eVの範囲で連続的に変化した。また、ZnSでコートしたCdS超微粒子の調製を行った。このような複合化した超微粒子は、半導体光触媒として高い活性が期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 平井 隆之: "逆相ミセルを利用したアルコキシド法による金属酸化物超微粒子の調製" 化学工学論文集. 18(3). 296-302 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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