• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

神経系の発生にかかわる転写調節遺伝子群

研究課題

研究課題/領域番号 04454002
研究機関大阪大学

研究代表者

高橋 直樹  大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (30179501)

キーワード遺伝子 / 神経系 / 発生 / 転写制御 / PCR / 分子生物学
研究概要

哺乳類の神経系には、極めて多くの種類の神経細胞が存在しており、この多様な神経細胞の間に形成されるネットワークが、認知、記憶、学習などの高次神経機能発現の場であると考えられる。このネットワークは、神経細胞間の特異的認識によって形成されていると考えられ、それぞれの神経細胞で異なる分子間の識別によって特異性を獲得していると考えられる。しかし、このような神経細胞間の特異的認識に関わる分子は、これまでほとんど明らかにされていない。本研究は、神経細胞の多様性を規定していると考えられる転写調節遺伝子群をクローン化し、その標的遺伝子群を同定することによって、ネットワーク形成に関わる分子を明らかにすることを目的としている。平成5年度は、RT-PCRを基礎とした転写調節遺伝子のクローン化法を開発し、神経系で特異的に発現しているホメオボックス遺伝子群をいくつかクローン化した。その中には、これまでPCR産物の報告しかなかった、脳で特異的に発現している遺伝子MMox-Bや、線虫の神経ネットワーク形成に関与していると考えられるホメオボックス遺伝子のマウスホモログなどの遺伝子が含まれていた。現在これらの遺伝子の標的遺伝子を、最近我々が開発した転写因子の抗体を用いた標的遺伝子クローン化法によってクローン化しつつあるが、我々はすでにこの方法によって、Hox遺伝子の標的遺伝子をいくつかクローン化しており、その中にはこれまでクローン化されていなかった、ショウジョウバエがん抑制遺伝子のマウスホモログと考えられる遺伝子も含まれており、この方法によって神経ネットワーク形成に関わる分子をコードする遺伝子群をクローン化できると考えられる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Goto,J.et al.: "Organization and expression of mouse Hox3 cluster genes." Mol.Gen.Genet.239. 41-48 (1993)

  • [文献書誌] Avraham,K.et al.: "Murine chromosomal locations of four class III POU transcription factors." Genomics. 18. 131-133 (1993)

  • [文献書誌] Tomotsune,D.et al.: "A mouse homologue of the Drosophila tumor suppressor gene l(2)gl controlled by Hox-C8 in vivo." Nature. 365. 69-72 (1993)

  • [文献書誌] 高橋直樹,友常大八郎: "転写因子の抗体を用いたターゲット遺伝子のクローン化" 実験医学. 11. 2205-2210 (1993)

  • [文献書誌] 友常大八郎,高橋直樹: "遺伝子発現制御機構と形態形成" 蛋白質、核酸、酵素. 38. 2613-2623 (1993)

  • [文献書誌] 高橋直樹: "ホメオボックス遺伝子" BIO clinica. 9. 266-268 (1994)

  • [文献書誌] 杉山武敏 編集: "分子病理学" 文光堂, 589 (1993)

URL: 

公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi