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1992 年度 実績報告書

シロイヌナズナを用いた高等植物の器官発生および刺激応答反応機構の分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454006
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

岡田 清孝  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (50101093)

キーワード器官発生 / 形態形成 / シロイヌナズナ / 刺激応答 / 重力屈性 / アラビドプシス / トランスジェニック植物 / 突然変異体
研究概要

本研究は、分子遺伝子学的な解析に優れた性質を持つシロイヌナズナを用いて、器官の発生分化過程および刺激応答反応を支配する遺伝子を同定し、制御機構をあきらかにすることを目的としている。本年度は、以下の項目について研究をおこなった。
1.花芽の初期発生過程に特異的に発現する遺伝子の同定。シロイヌナズナの若い花芽からmRNAを抽出し、cDNAライブラリーを作製した。この中から、転写量が少なく、花芽以外の組織で発現していないクローンを3個得た。その一つは、アミドフォスフォリボシル・トランスフェラーゼの遺伝子と考えられ、現在機能を検討している。
2.花器官発生に関わるホメオティック遺伝子の分離と同定。シロイヌナズナの花弁ががく片に、雄蘂が心皮に転換するホメオティック突然変異(apetala3)の遺伝子を、キンギョソウの類似遺伝子を用いて分離した。突然変異体にこの遺伝子を導入し、トランスジェニック・シロイヌナズナを作製したところ、花の形態異常が野性型に復帰した。
3.in situハイブリダイゼーショ法による花器官特異的遺伝子の発現領域の決定。apetala3クローンや若い花芽組織特異的クローンについて発現の時期と場所が先に提唱したモデルに合致することがわかった。
4.根における刺激応答反応特異的遺伝子産物の同定。シロイヌナズナの芽生えに重力刺激や接触刺激、アブシジン酸や熱ショックなどの物理刺激を与えた場合、根端組織で特異的に誘導されるタンパク質を二次元ゲルで分離・同定した。
5.トランスジェニック・シロイヌナズナの作製と挿入突然変異体の同定をおこなった。組織的にトランスジェニック・シロイヌナズナの作製と突然変異体の分離をおこなった。現在、挿入突然変異体を解析している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 岡田 清孝: "Mutational analysis of root gravitropism and phototropism of Arabidopsis thaliana seedlings." Australian Journal of Plant Physiology. 19. 439-448 (1992)

  • [文献書誌] 岡田 清孝: "Aspects of recent developments in mutational studies of plant signaling pathways." Cell. 70. 369-372 (1992)

  • [文献書誌] 赤間 一仁: "Efficient transformation of Arabidopsis thaliana:Comparison of the efficiencies with various organs,plant ecotypes and Agrobacterium strains." Plant Cell Reports. 12. 7-11 (1992)

  • [文献書誌] 阪本 康司: "Proteins induced by physical stimuli in root-tips of Arabidopsis thaliana seedlings." Plant and Cell Physiology. 34. 92-100 (1993)

  • [文献書誌] 岡田 清孝: "花芽の器官発生と分化過程の遺伝的制御機構" 蛋白質核酸酵素. 37. 1299-1306 (1992)

  • [文献書誌] 岡本 裕行: "花芽発生過程の遺伝的解析" 細胞. 4. 154-159 (1992)

  • [文献書誌] 岡田 清孝: "ラボマニュアル 植物遺伝子の機能解析 (岩淵 雅樹、志村 令郎 編)" 丸善, 169 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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