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1993 年度 実績報告書

種子の加工適性にかかわる酵素活性の遺伝変異

研究課題

研究課題/領域番号 04454038
研究機関東京大学

研究代表者

武田 元吉  東京大学, 農学部, 教授 (90134501)

研究分担者 堤 伸浩  東京大学, 農学部, 助手 (00202185)
高野 哲夫  東京大学, 農学部, 助手 (30183057)
キーワードα-アミラーゼ / リポキシゲナーゼ / アンチセンスヌクレオチド / ダイズ / オオムギ / 突然変異 / 品質改変
研究概要

ダイズ・リポキシゲナーゼ:
lox2cDNAの2箇所の変異のうち、1596番目の塩基“T"が“A"に換わり、ヒスチジン-532がグルタミンに置換された変異がL-2欠失の原因であると推定された。また、登熟種子中にはL-2タンパク質がイムノブロットで検出されるが、活性は持たないことが明らかになった。リポキシゲナーゼは鉄を1分子含む酵素であり、ヒスチジン-532は鉄と結合するリガンドの1つなので、L-2欠失のメカニズムは、ヒスチジン-532がグルタミンに置換されたことにより、鉄と結合することができなくなり、タンパク質の構造がこわれて活性が失われ、その後タンパク質が分解されてしまうことにあることが明らかになった(高野)。
オオムギ・α-アミラーゼ:
ノーザンブロットで高等電点α-アミラーゼの発現が確認できた10品種について逆転写-PCRを行ない、7品種で2本ずつの明瞭なバンドを得た。これらのバンドは全ての品種で分子量が一致しており、RNAのプロセッシングにおいては品種間差異が観察されなかった。また3品種については、ノーザンブロットで発現が確認されたにもかかわらず、mRNAをPCRで増幅させることが出来なかった。これは5`側のプライマーがアニールできなかった結果であると考えられる(武田)。
アリューロン層を剥離することなく無胚種子に直接センス・アンチセンスオリゴヌクレオチド処理を行ったが、両者に差が見られなかった。また、アンチセンスオリゴヌクレオチドの抑制機構を詳細に検討するために、タバコモザイクウィルスRNAを標的として、アンチセンスオリゴヌクレオチド存在下でin vitro翻訳反応を行った。その結果、標的とした配列に依存したタンパク質の合成阻害が認められ、特に翻訳開始点に近い部位を標的とした場合に阻害効果が強いことが解った(堤)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] C.Kiribuchi: "RFLPs analysis of two groups of α-amylase multigene families in two-rowed barley(Hordeum vulgare L.)" Japan.J.Breed. 43. 395-404 (1993)

  • [文献書誌] T.Ohfuchi: "Intra- and inter-specific RFLPs detected with the high-pI α-amylase gene in borley" Japan.J.Breed.44. 411-420 (1993)

  • [文献書誌] W.H.Wang: "The molecular Basis of a null mutation in soybean Lipoxygenase-2:Substitution of glutamine for an iron ligand histidine" Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91(in press). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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