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1993 年度 実績報告書

作物染色体特異的DNA標識の単離とマッピング

研究課題

研究課題/領域番号 04454040
研究機関鳥取大学

研究代表者

安室 喜正  鳥取大学, 農学部, 教授 (50026374)

研究分担者 富田 因則  鳥取大学, 農学部, 助手 (70207611)
中田 昇  鳥取大学, 農学部, 助教授 (40032312)
キーワードAgropyron intermedium / Ag.intermedium特異的反復配列 / クローニング / 染色体in situハイブリダイゼーション / サザンハイブリダイゼーション / 350 bpファミリー / 添加染色体 / Xゲノム染色体マーカー
研究概要

Agropyron intermedium染色体添加コムギ系統の添加染色体を同定するため、Ag.intermediumに特異的な反復配列をクローニングし、染色体in situハイブリダイゼーションを行った。
Ag.intermediumのゲノムDNAライブラリーを作成し、Ag.intermediumおよびTriticum aestivumの全DNAプローブとのディファレンシャルドットハイブリダイゼーションによって、Ag.intermediumに特異的な3個の反復クローンを選抜した。制限酵素Eco 0109Iを用いたサザンハイブリダイゼーションの結果、1クローンは6800 bp、6200 bp、3600 bpおよび1850 bpの反復単位を持つファミリーであり、他の2クローンは350 bpの反復単位を持つタンデム型ファミリーであった。さらに、後者はライムギのEco 0109I380 bpファミリー(Tomita et al.1993)=350 bpファミリーと相同であった。この350 bpファミリーはT.aestivumとAg.elongatumとの複二倍体系統にハイブリッドしなかったので、AgropyronのEゲノムには存在せず、Xゲノムに由来する。しかしながら、Ag.intermediumとのin situハイブリダイゼーションの結果、350 bpファミリーは10対の染色体の末端に位値しており、E_1またはE_2ゲノム染色体の少なくとも3対にXゲノム染色体が転座したと推定される。
育成した7種類のAg.intermedium染色体添加コムギ系統と350 bpファミリーとのサザンおよび染色体in situハイブリダイゼーションを行った結果、350 bpファミリーは添加染色体Aの短腕末端、添加染色体Bの長腕末端、添加染色体CおよびDの両腕末端に位置し、添加染色体E、GおよびHには存在しなかった。添加染色体Cは明瞭なC-バンドを持つので、E_1またはE_2ゲノムの染色体に350 bpファミリーを持つXゲノム染色体末端部分が転座したものと考える。以上のように、350 bpファミリーはC-バンドが不明瞭なXゲノム染色体のマーカーとして有効である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 富田因則・八田浩一・中田昇・安室喜正: "コムギ族D・Rゲノム染色体のlowコピーDNAプローブ" 育種学雑誌. 43(別1). 64 (1993)

  • [文献書誌] 馬有志・富田因則・中田昇・安室喜正: "Agropyron intermediumのゲノム特異的な反復配列DNAのクローニングとISH" 育種学雑誌. 43(別1). 63 (1993)

  • [文献書誌] 馬有志・富田因則・中田昇・安室喜正: "普通コムギに添加されたAgropyron intermedium染色体の同定に使用できるAg.intermidiumに由来する反復DNA配列" 育種学雑誌. 44(印刷中). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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