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1993 年度 実績報告書

コメ貯蔵タンパク質グルテリンの構造遺伝子変異に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454041
研究機関九州大学

研究代表者

佐藤 光  九州大学, 農学部, 助教授 (70128031)

研究分担者 吉村 淳  九州大学, 農学部, 助教授 (00182816)
小川 雅広  山口女子大学, 家政学部, 助教授 (10160772)
キーワードイネ / 成分育種 / 遺伝子資源 / 貯蔵タンパク質 / グルテリン / 突然変異体 / SDS-PAGE / IEF
研究概要

イネ種子貯蔵タンパク質グルテリンは、酸性と塩基性の両サブユニットから構成される。本年度は主として塩基性サブユニットについて調査を行った。
1).塩基性サブユニット分子のMicroheterogenity:材料には水稲品種「金南風」及び「IR36」を用いた。塩基性サブユニット分子は、SDS-PAGE分析では分子量23〜22kDaで、beta-1、beta-2、beta-3の3つのバンドに分かれ、IEF分析では、pI7.8〜8.2、9本のバンドに分かれた。両品種はSDS-PAGE分析では差異が認められなかったが、IEF分析ではバンドの有無や染色程度に差異が認められた。二次元電気泳動分析(IEF/SDS-PAGE)では9〜10のスポットが認められ、beta-1は2、beta-2は5または6、beta-3は2つのポリペプチド分子から構成され、その構成は両品種間で相同性が認められた。
2).変異の探索:国内外の在来イネ1,400系統のSDS-PAGE分析で、beta-4を有する系統を見いだした。IEF分析では、バンド数で8〜11本、ほとんど全てのバンドに欠失変異が認められるなど、系統間でバンドの有無や染色程度に多様な変異を認めた。
3).変異の遺伝子分析:「金南風」及び「IR36」のF1及びF2分析の結果、多型の認められたバンドはそれぞれ単不完全優性遺伝子支配で、遺伝子間に強い連鎖関係を認めた。RI系統を用いた分析の結果、これらのバンドを支配する遺伝子は染色体2に座乗するRLFPマーカーと密接に連鎖することが明かとなった。また、標識遺伝子系統を用いた連鎖分析は、酸性サブユニットalpha-2の構成ポリペプチドの構造遺伝子のいくつかは、染色体1の標識遺伝子laxと密接に連鎖し、これらの遺伝子は染色体1に座乗することを示した。これらの結果から、グルテリン構造遺伝子は少なくとも2つの密接に連鎖する集団があり、それぞれ染色体1及び2上でクラスターを形成することが明かとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] KITANO,H.: "Hierarchical regulation of organ differentiation during embryogenesis in rice" The Plant Journal. 3. 607-610 (1993)

  • [文献書誌] MIZUNO,K.: "Alteration of the structural properties of starch components by the lack of an isoform of starch branching enzyme in rice seeds." J.Biol.Chem.,. 268. 19084-19091 (1993)

  • [文献書誌] FUSE,T.: "Characterization of a rice mutants having an increased susceptibility to light stress at high temperature." Physiol.Plant.,. 89. 799-804 (1993)

  • [文献書誌] 佐藤光: "タボラのコメは何故うまいか?" 東北大学遺伝生態研究センター通信. 22. 1-7 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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