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1994 年度 実績報告書

コメ貯蔵タンパク質グルテリンの構造遺伝子変異に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454041
研究機関九州大学

研究代表者

佐藤 光  九州大学, 農学部, 助教授 (70128031)

研究分担者 小川 雅広  山口女子大, 学政学部, 助教授 (10160772)
吉村 淳  九州大学, 農学部, 助教授 (00182816)
キーワードイネ / 成分育種 / 遺伝子資源 / 貯蔵タンパク質 / グリテリン / 遺伝子分析 / SOS-PAGE / IEF
研究概要

本年度は、日・印水稲品種「金南風」および「IR24」間で認められたグルテリンのIEF変異について遺伝様式、連鎖関係、三染色体分析による座乗染色体の推定ならびにRI(Recombinant Inbred)系統を用いた座乗位置の推定を行なった.
IEF分析では両品種共,酸性サブユニットは12本前後,塩基性サブユニットは9本前後ポリペプチドバンドに分かれた.「金南風」では酸性バンドpI6.50,6.71,7.19,塩基性バンドpI8.13と8.24,一方「IR24」では酸性バンドpI6.59,6.80,7.15,7.52,塩基性バンド8.37および8.45バンドがそれぞれ品種特異的に認められた.F1およびF2種子の分析結果から,これらのバンドを支配する遺伝子は調節遺伝子ではなくグルテリンの構造遺伝子であり,かつ,個々のIEFバンドはそれぞれ異なる遺伝子に支配されると推察された.さらに38kDポリペプチドの構成IEFバンドpI6.71,6.80,6.50,6.59を支配する遺伝子群Glu-1t,Glu-2t,Glu-3tおよびGlu-4t間,また,37kDポリペプチドを構成するIEFバンドpI7.19,7.52および7.15を支配する遺伝子群Glu-9t,Glu-10tおよびGlu-11t間に密接な連鎖関係が認められたが,両連鎖群間には連鎖関係は認められなかった.一方,塩基性サブユニットのIEFバンドpI8.13,8.24,8.37および8.45を支配する遺伝子,Glu-5t,Glu-6t,Glu-7tおよびGlu-8tもまた密接に連鎖していた.
三染色体分析の結果,両品種間で認められたグルテリン変異を支配する遺伝子は4〜12の染色体に座乗せず,染色体1,2あるいは3の何れかの染色体に座乗すると考えられた.RI系統を用いた分析の結果,Glu-1t,Glu-2t,Glu-3tおよびGlu-4tは染色体1に座乗するDNAマーカーと,一方,Glu-9t,Glu-10t,Glu-5t,Glu-6t,Glu-7tおよびGlu-8tは染色体2に座乗するRFLPマーカー遺伝子と各々連鎖が認められ,イネのグルテリン遺伝子は染色体1および2上でそれぞれクラスターを形成していることが明らかとなった

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Eggum,B.O.: "Protein quality evaluation of cooked rice of protein mutants in growing rats." Cereal Chem.71(2). 199-201 (1994)

  • [文献書誌] 佐藤 光: "イネ胚乳澱粉変異体の作製とその解析" 日本農芸化学会誌. 66. 1577-1580 (1994)

  • [文献書誌] Satoh,H.: "New 57 kDa glutelin genes on chromosome 9 in rice." Rice Genet.Newslet.11(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] Minakuchi,S.: "Polymorphism for prolamin polypeptides in cultivated rice collected from Bangladesh,Nepal and Bhutan,a preliminary survey." Rice Genet.Newslet.11(印刷中). (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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