研究課題/領域番号 |
04454065
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
宮嶌 成壽 三重大学, 工学部, 教授 (80239409)
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研究分担者 |
小林 淳 三重大学, 工学部, 助手 (70242930)
冨田 昌弘 三重大学, 工学部, 助教授 (20183494)
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キーワード | 細胞質多角体病ウイルス / CPV / 単クローン抗体 / バイオセンサー / 免疫センサー / PZセンサー / 水晶振動子 / 共振周波数 |
研究概要 |
作製した細胞質多角体病ウイルス(CPV)に対する単クローン抗体を用い、バイオセンサー(免疫センサー)によるCPV検出の有効性を検討した。すなわち、多くの免疫センサーの中で、特に水晶振動子を用いたPZセンサーを応用した。PZセンサーは、水晶振動子表面への物質吸着や接触により生じた非常に微量な質量の変化を、振動子の共振周波数の変化として測定する性質を利用している。 当年度には、CPV粒子に対する単クローン抗体を用いて、空気中および水溶液中における周波数測定を試み、CPV検出のための条件を模索した。まず、水晶振動子は、水晶板の両面にそれぞれ100または200Aクロム、つぎに1500Aの金の順に電極を真空蒸着し、電極端子を固定後、両面にポリスチレン(8mg/ml トルエン)を滴下し、回転させて表面をコーティングした。 計測は、真空乾燥処理を伴う空気中での計測法、凍結乾燥処理を伴う空気中での計測法の両法について実験を行った。その結果、単クローン抗体の吸着時間に関して再検討を要する結果が得られた他は、検出限界、固定膜への処理法、空気中における計測法等についてある程度の知見を得ることができた。最終年度に向けては、単クローン抗体の吸着時間を改良することの他、迅速診断法の手法を確立するため、免疫センサーを用いての基礎研究を仕上げる計画である。
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