研究課題/領域番号 |
04454078
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤原 滉一郎 北海道大学, 農学部・附属演習林, 教授 (00001503)
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研究分担者 |
中野 繁 北海道大学, 農学部・附属演習林, 助手 (50217791)
佐藤 冬樹 北海道大学, 農学部・附属演習林, 助手 (20187230)
後藤 芳彦 北海道大学, 農学部・附属演習林, 助手 (20221252)
笹 賀一郎 北海道大学, 農学部・附属演習林, 助教授 (70125318)
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キーワード | 森林水文 / 冬期流出 / 山体流出特性 / 蛇紋岩 / 酸性雨 / 水溶性有機物 / 環境指標植物 |
研究概要 |
1.北海道大学天塩地方演習林で、蛇紋岩山地2地域、第三紀層山地3流域(1流域追加)及び宗谷丘陵2流域で流量観測を行った。冬期の渇水流量は非常に安定していて、夏期の渇水流量より流域山体の流出特性を把握する上では、有効と判断された(水文・水資源学会誌に投稿予定)。 2.天塩・中川演習林および宗谷丘陵で、積雪深・土壌凍結の存在、厳冬期の流量観測を行い、土壌凍結の存在と冬期流量の関係を調査した。強風域の無立木地では積雪の移動が激しく、土壌凍結の発生が冬期の渇水流量を減じている。一方、内陸の多雪域では、このような現象は認められなかった。 3.降雨・降雪に含まれる化学成分の分析を継続実施した。天塩演習林のように近くに大きなSO_4の発生源のない、森林と農地に囲まれた場所でも、降水の大部分は酸性雨であった。降雨よりも降雪のpHが小さく、冬期には、大陸に発生源をもつと判断されるSO_4の影響が厳しくpHに現れた。 4.夏期の無降雨期間、降雨による増水期の渓流水の化学分析を行った。この中で、増水時のTOCが、森林流域が無立木地の流域より多く含まれ、とくに蛇紋岩地域では顕著で、これによる増水成分の解析を試みた。一方、水道原水として塩素消毒を行った場合、これらの有機物の一部はトリハロメタンと化す可能性があり、森林流域の水質形成は引き続き観測を続ける。 5.宗谷・礼文の積雪量と凍土り存在との調査から、このような地域ではササが土壌凍結の有力な指標になりうる可能性があり、今後も調査を継続する。
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