研究課題/領域番号 |
04454096
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研究機関 | 東京水産大学 |
研究代表者 |
永山 文男 東京水産大学, 水産学部, 教授 (90017020)
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研究分担者 |
竹内 俊郎 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (70092591)
木村 茂 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (10017056)
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キーワード | 魚類 / トリプトファン / セロトニン / メラトニン / 酵素系 |
研究概要 |
1.本年度の研究の概要:魚類のトリプトファン代謝の重要な一経路と考えられる「セロトニン経路」に含まれるいくつかの酵素の活性分布と各酵素の特性を明らかにするために、本年度は、トリプトファンヒドロキンラーゼ(EC1.14.16.4)と芳香族アミノ酸デカルボキシラーゼ(EC4.1.1.28)を分離精製して、それらの酵素的誘特性を明かにすると同時に、セロトニン経路に含まれる各種中間生成物の分析法を検討した。 2.トリプトファンヒドロキシラーゼ: (1)ラットでは脳幹の酵素活性が高いことが知られているが、魚類では脳の酵素活性が低く、むしろ肝臓に高い活性が認められた。 (2)酵素の活性は魚種によって著しく異なることが認められた。例えば、カツオとアユの酵素活性は高く、一方、マダイ、ソウギョ、ウナギなどの酵素活性は低かった。 (3)活性の高かったカツオおよびキハダマグロの肝臓から抽出した酵素を常法により精製してその諸特性を観察した。すなわち、分子量約29万(多量体)で、至通pHは8付近、トリプトファンに対するKmは7.86×10^<-5>Mであり、Zn^<2+>、Mn^<2+>、Co^<2+>で阻害され、Li^+およびK^+で活性化された。なお、SH-試薬で阻害されなかった。 3.芳香族アミノ酸デカルボキシラーゼ:上記と同様に、カツオの肝臓から抽出した酵素を精製して、その諸特性を調べた。すなわち、分子量11万(2量体)、至適pH7付近、ヒドロキシトリプトファンに対するKmは6.97×10^<-4>Mで、DOPAおよびチロシンに対しても高い活性を示した。本酵素もSH試薬で阻害されなかった。 4.中間生成物の分析法:トリプトファン、ヒドロキシトリプトファン、セロトニン、アセチルセロトニン、およびメラトニンを分析する方法について検討し、逆相カラムを用いる高速液体クロマトグラフィーで効率的に分析するシステムを考案した。
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