研究概要 |
1.日本経済を近代的部門と非近代的とに分け,文献および統計資料を整理した結果,非近代的部門が依然として大きな部分を占めていることを明らかにした. 2.非近代的部門の代表として農業,ことに稲作農業をとらえ,その生産構造および流通構造のいわゆる非近代性を明らかにするとともに、それにもかかわらず、国民経済における重要性があることを示した. 3.稲作生産を国際比較し,およそ三個に類型化されるとした.すなわち、(1)低労賃小規模の東南アジア稲作,(2)高賃金,小規模の東南アジア稲作,(3)高賃金,大規模のアメリカ稲作である.そして,それぞれのコストは(1)の稲作を1とすれば(2)のそれはおおよそ10,(3)のそれはおおよそ2になるとした.
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