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1992 年度 実績報告書

哺乳動物における性分化遺伝子による雄性分化機構の解析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454107
研究機関京都大学

研究代表者

内海 恭三  京都大学, 農学部, 教授 (90033266)

研究分担者 南 直治郎  京都大学, 農学部, 助手 (30212236)
細井 美彦  京都大学, 農学部, 助手 (70192739)
酒井 裕  京都大学, 農学部, 助教授 (60089117)
キーワード性決定遺伝子 / SRY / 胚の性判別 / ウシ / PCR法 / デオキシ鎖反応 / 性分化 / BOV97M
研究概要

哺乳動物の性分化に関して、マウス、ウサギおよびヒトに於いて精巣を誘導する遺伝子遺伝子の一部がSRYとして同定されている。マウスでは、そのSRY領域の遺伝子を導入すると発生過程で精巣が誘導されることが、最近報告された。この研究では、ウシの性分化に関係する遺伝子配列を同定すると共に、その遺伝子を受精卵に導入して、発生過程に於ける性分化機構を解析すると共に、その遺伝子配列の一部をプライマーとしてPCR法によって胚を性分別することを目的としている。現在までに得られた結果は、(1)ウシSRYのcDNAのクローニング:ウシ精巣からAPGC法によってRNAを抽出分離し、さらに逆転写反応によってそのDNAを得た。既知の性決定遺伝子のアミノ酸配列は62%の相同性(保存領域に於いては80%の相同性)を有しているので、ヒトSRYの保存領域より上流の228bpから保存領域の上流部241bpまでの塩基配列をプローブとして、先に得られたウシ精巣のcDNAをPCR法で増幅し、その産物を電気泳動で単離検出して、約353bpの増幅産物を得た。このDNAをEco RIで処理して、サブクローニング後に、M13-ベクター特有プライマーを用いるデオキシ鎖反応法によってシークエンスした。現在その配列を解析中である。さらに、クローニングされた領域の遺伝子産物から、その領域の機能を解析する予定である。 (2)ウシ胚の性判別:ウシ胚盤胞の栄養膜細胞の一部を顕微操作によって分取し、その生検細胞を熱抽出して、ウシDNAを得る。ウシのYー染色体長腕部の反復配列の一部のDNA(BOV97M)をプライマーとして、ウシ胚盤胞DNAをPCR法によって増幅し、増幅産物の電気泳動から、BOV97Mの198pbを検出することによって、胚細胞の性を決定した。総計60胚の検定から27胚の雄と33胚の雌が分別された。それらの胚の移植によって、12頭の産子が得られ、総て判定通りの12頭の産子が得られ、他に15頭が妊娠継続中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Utsumi,K.: "Embryo Sex Selection by a Rat Male-specific Antibody and the Cytogenetic and Developmental Confirmation in Cattle Embryos." Molecul.Reprod Develop.,. 34(1). 25-32 (1993)

  • [文献書誌] Utsumi,K.: "Sex Determination of Bovine Embryos by the Polymerase Chain Reaction Using Y-specific primers." J.Reprod Develop.,. 38(1). 35-43 (1992)

  • [文献書誌] Utsumi,K.: "Embryo Sexing by Male Specific Antibody and PCR Using Male Specific Primer:Prospect to Clinical Aplication" Proc Inter Sympo Biotech on Anim Reprod URUMUQI. 1. 98-100 (1992)

  • [文献書誌] Utsumi,K.: "Sexing of rat embryos with antiseracific for male rats" J.exptl.Zool.,. 259(9). 375-378 (1991)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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