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1994 年度 実績報告書

マラリア原虫表面抗原B細胞及びT細胞エピトープの分子マッピングと多型性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 04454193
研究機関大阪工業大学

研究代表者

田辺 和裄  大阪工業大学, 工学部, 教授 (40047410)

研究分担者 脇 誠治  群馬県立医療短期大学, 教授 (10056286)
キーワードマラリア / Plasmodium / 表面抗原 / エピトープ / 多型性 / 遺伝子 / 抗体
研究概要

1.MSPI遺伝子の多型性
熱帯熱マラリア原虫MSPI遺伝子の多型性の分子疫学的解析は、マラリアワクチンの開発やマラリア原虫の流行地における感染動態の理解のために重要である。この目的のためにフィールドにおいて適用可能な技術を開発した。その技術では、ギムザ染色血液塗抹標本から原虫DNAを分離してMSPI遺伝子多型をPCR法によって調べるもので、検討の結果、塗抹標本のDNAは少なくとも数年間は安定で、塩基配列の決定も可能であることが明らかになった。また、ソロモン諸島の流行地においてはMSPI遺伝子の著しい多型の分布が明らかになった。
2.MSPIのB細胞エピトープの決定
MSPIの機能と多様性を調べる目的で、C末端側19kD断片化部位のペプチド部分に対するモノクローン抗体を数種類作成し、そのエピトープ部位をピンシステムにより分子マッピングした。
3.MSPIのT細胞エピトープ部位の解析
熱帯熱マラリア原虫メロゾイト表面抗原MSPIにはヒトによって認識されるいくつかのT細胞エピトープが存在する。このエピトープ部位を決定するため、MSPIに特異的なT細胞株を3人の日本人から確立した。CD3^+、4^+、8^-、TCRαβ^+を示すT細胞クローンについて、MSPIのN末端側のM1からM6ブロックのポリペプチドによる抗原特異的増殖を見ると、いずれのクローンも変異領域であるM6のみに反応性が見られた。M6の228残基について13-16残基からなる重複オリゴペプチドを多種類作成してT細胞エピトープを決定したところ、T細胞クローンは5種類以上のペプチドを認識したが、どのクローンも異なるペプチドと反応し、その反応性にはMHCの遺伝的背景に依存することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Jongwutiwes,K.Tanabe,et al.: "Allelic variation in the circumsporozoite protein of Plasmodium falciparum from Thai field isolates" American Journal of Tropical Medicine and Hygiene. 51. 659-668 (1994)

  • [文献書誌] M.Kimura,K.Tanabe,et al.: "Amplification by polymerase chain reaction of Plasmodium falciparum DNA from Giemsa-stained thin blood smears" Molecular and Biochemical Parasitology. (印刷中). (1995)

  • [文献書誌] 木村正継、金子修、田辺和裄: "血液塗抹標本からのマラリア原虫メロゾイト表面抗原(MSPI)遺伝子の増幅" 寄生虫学雑誌. 43. 71 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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