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1992 年度 実績報告書

C型肝炎の発症機序に関する免疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454241
研究機関東京大学

研究代表者

井廻 道夫  東京大学, 医学部(病), 助教授 (70134228)

研究分担者 金子 隆志  東京大学, 医学部(病), 医員
森山 貴志  東京大学, 医学部(病), 助手 (10240706)
キーワードC型肝炎 / 細胞障害性T細胞 / C型肝炎ウイルスコア抗原
研究概要

C型肝炎の肝細胞障害の免疫学的機序を細胞性免疫の面から検討するため,慢性C型肝炎患者末梢血リンパ球よりC型肝炎ウイルスコア抗原特異的細胞障害性T細胞の誘導を試みた.まず,標的細胞とするためのB細胞株の樹立を,各患者末梢血リンパ球のB細胞をEBウイルスでトランスフォームすることにより行った.このB細胞株に内因性にC型肝炎ウイルスコア抗原を発現させるため,C型肝炎患者血清よりクローニングしたC型肝炎ウイルスコア蛋白をコードするcDNAをEBベクターであるpcDEBに入れ,C型肝炎ウイルスコア抗原発現ベクター(pcDEB-HCVc)を作製した.pcDEB-HCVcをB細胞株にトランスフェクトすることにより,1細胞当り1コピーの発現ベクターの入った標的細胞が作製できた.また,一過性にC型肝炎ウイルスコア抗原を細胞に発現させるための遺伝子組換えワクシニアウイルスの作製にも成功した.慢性C型患者末梢血リンパ球よりC型肝炎ウイルスコア抗原特異的細胞障害性T細胞を誘導するため,C型肝炎ウイルスコア抗原全長(191アミノ酸)をカバーし,10アミノ酸づつオーバーラップする20アミノ酸のペプチド(NP1〜NP18)を合成した.慢性C型肝炎患者末梢血リンパ球を合成ペプチドの混合物(MIX A:NP1〜5,MIX B:NP6〜10,MIX C:NP11〜14,MIX D:NP15〜18)で刺激し,同じペプチド混合物でパルスした患者自己のB細胞株を殺すかどうかを検討したところ,末梢血リンパ球を合成ペプチドで2度刺激することにより,細胞障害性が誘導できることが判明した.このようにして誘導された細胞障害性T細胞は内因性にC型肝炎ウイルス抗原を発現する標的細胞も殺すことが判明した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroto Kita: "HLA B44-restricted cytotoxic T lymphocytes recognizing an epitope in hepatitis C virus nucleocapsid protein" Hepatology.

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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