研究課題/領域番号 |
04454243
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
林 紀夫 大阪大学, 医学部, 講師 (00144478)
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研究分担者 |
三田 英治 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
竹原 徹郎 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
片山 和宏 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
笠原 彰紀 大阪大学, 医学部, 助手 (70214286)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | HCV RNA / Genotype / HCC / HGF / c-met / apoptosis / bcl-2 / Fas抗原 |
研究概要 |
1)competitive RT-PCR法によりHCV RNAを定量してウイルス増強状態を検討した。血中ウイルス量は個人間で10万倍の差があり、無症候性キャリアは肝病変を有する症例に比べ有意にHCV RNA量は少なく慢性活動性肝炎、肝硬変および肝細胞癌の進行した各疾患群では高ウイルス量であった。このことからウイルスの高増殖状態の持続が肝病変の進展および発癌に重要な役割を果たしていると考えられた。 2)型特異的プライマーを用いたPCR法によりgenotypeの検討を行った。各疾患群間にはgenotypeの分布に差は認められなかった。このことよりgenotypeは肝病変の進展および発癌に影響を及ぼさないと考えられた。 3)肝細胞癌症例において癌部と非癌部組織からRNAを抽出しRT-PCR法で増幅すると、いずれの組織からもプラス鎖とマイナス鎖のHCV RNAが検出され、肝癌組織においてもHCVは増殖していることが明らかとなった。 4)HGFのレセプターであるc-met遺伝子の発現動態を検討した。原発性肝癌においてはc-metはmRNA・蛋白ともに癌部において発現が増強しており、c-metは原発性肝癌の増殖に関与している可能性が示唆された。 5)apoptosisを抑制する作用を持つBcl-2蛋白の発現を原発性肝癌において検討した。Bcl-2蛋白は癌部の細胞質に発現が増強し、原発性肝癌におけるBcl-2蛋白発現増強は、腫瘍の増殖に作用するのではなく、apoptosisからの回避によって腫瘍細胞に有利に作用している可能性が示唆された。また、細胞をapoptosisに導くFas抗原の肝組織における発現動態に関し検討した結果、HCV感染肝における肝細胞障害や炎症の活動性にFas抗原の発現が関与していると考えられた。 6)蔗糖密度勾配法を用い流血中のHCV粒子の性状を検討した結果、肝病変の進展・発癌に伴い血中ウイルス存在形態の中心はvirionから免疫複合体もしくはnucleocapsidへと変化すると考えられた。
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