研究課題/領域番号 |
04454250
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 幸治 東京大学, 医学部(病), 教授 (10008310)
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研究分担者 |
森田 寛 東京大学, 医学部(病), 助教授 (60107620)
滝沢 始 東京大学, 医学部(病), 助手 (80171578)
森 晶夫 東京大学, 医学部(病), 助手 (80251247)
須甲 松信 東京大学, 医学部(病), 講師 (80107622)
奥平 博一 東京大学, 医学部(病), 講師 (30106645)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 気管支喘息 / T細胞 / 好酸球 / Interleukin 5 / T細胞クローン |
研究概要 |
気管支喘息は、気道粘膜における慢性好酸球性炎症である。好酸球を特異的に活性化するサイトカインIL-5を産生する活性化T細胞は、気道炎症の引き金を担う重要や役割を演ずることが推測されている。アトピー型、非アトピー型気管支喘息患者および健常者の末梢血単核球を、我国における最も主要なアレルゲンであるmite extractあるいは抗原非特異的刺激であるPMA+Ionomycinで刺激したところ、アトピー型、非アトピー型を問わず喘息患者末梢CD4陽性(ヘルパー)T細胞のIL-5産生は健常者のそれに比し、はるかに亢進していた。アトピー型喘息患者および非アトピー喘息患者の一部にmiteアレルゲンに反応してIL-5産生が認められた。さらにIL-5産生は、喘息の治療効果と相関することがわかった。好酸球活性化作用を有する他のサイトカインIL-3,GM-CSF産生には、喘息患者、健常者間で差はなかった。IL-5産生プロセスの解明は、喘息治療の可能性を開拓する見地から重要である。ダニmajor allergen Der f II特異的T細胞クローンを樹立した。抗原刺激、固相化CD3抗体、PMA+Ionomycin 刺激により完全に阻害され、IL-5(Th2サイトカイン)産生が、IL-2(Th1サイトカイン)依存性に行われることが明らかになった。ヒトIL-5遺伝子上流約500bpのプロモーター-ルシフェラーゼ遺伝子コンストラクトPIL-5LUCはIL-5産生性クローンにおいてのみIL-2に反応して転写された。内因性喘息患者よりダニアレルゲン特異的T細胞クローンが樹立された。抗原刺激によりIL-5産生が誘導されることから内因性喘息の一部にダニアレルゲンの関与が示唆された。
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