研究課題/領域番号 |
04454262
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
内田 康美 東京大学, 医学部(病), 助教授 (60010419)
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研究分担者 |
東丸 貴信 東京大学, 医学部(病), 助手 (60180163)
豊岡 照彦 東京大学, 保健センター, 教授
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キーワード | 血管内視鏡 / 血管顕微鏡 / Ca^<2+>測定 / 細胞代樹 / 麻酔イヌ / Fla 2 / 血管〓縮 / 動脈硬化 |
研究概要 |
目的:血管内視鏡及び顕微鏡に高感度CCDカメラを接続し血管内における細胞代謝を蛍光の変化としてとらえ、光学的にとらえた形態学的変化と対比検討することを目的とした。 方法:私共が開発した、血管内視鏡(1.4mm又は0.5mm経)にイマジスタ社製CCDカメラを装着し、麻酔イヌの腸骨動脈内に挿入し、栄養液で灌流しつつ、血管壁を観察。ついでFlaII液を30分間同血管内に貯留せしめ、次にCa^<2+>測定の為の蛍光発色用、ファイバースコープを挿入し、蛍光を、CCDカメラを介し、解析装置を介し、プリンターを用いCa^<2+>濃度の分布を記録せしめた。ついで、angiotensin 2、vasopressinを注入し、Ca^<2+>濃度の変化を観察した。 成積:今回用いた血管内視鏡は倍率約30倍であったが、可視光でとらえた血管壁の状態を良好にビデオ撮影出来た。同部位において細胞内に とりこまれたFla 2によりCa^<2+>の分布を蛍光としてとらえることが出来た。但し、血管が立体的であるため、内視鏡との距離が一定でないためCa^<2+>の濃度を定量することは出来ず、相対的変化としてとらえられることが判明した。angiotensin 2および vasopressin によりCa^<2+>の増加する部位と、変化しない部位とがみられ血管壁におけるCa^<2+>の変化が一様ではないと判断された。 考察:現在迄のところ、倍率30倍迄の血管内視鏡を介し in vivo で血管内壁のCa^<2+>の変化を測定しうることが判明した。この様な報告は今だ見あたらない。今後 倍率150-300倍の血管顕微鏡を介し、同様の検証を細胞個々における変化として、in vivo で測定する試みを行いたい。 また、Ca^<2+>動態のみでなく、ATP H^+ 活性酵素などの動態と形態学的変化、とくに動脈硬化、血管〓縮などとの相関についても検討したい。
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