研究課題/領域番号 |
04454284
|
研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
高嶋 幸男 国立精神・神経センター, 神経研究所・疾病研究第二部, 部長 (70038743)
|
研究分担者 |
小野寺 一清 国立精神神経センター, 神経研究所・疾病研究第二部, 研究員
許斐 博史 国立精神神経センター, 神経研究所・疾病研究第二部, 研究員 (00186719)
西田 朗 国立精神神経センター, 神経研究所・疾病研究第二部, 研究員
水戸 敬 国立精神神経センター, 神経研究所・疾病研究第二部, 室長 (00166068)
|
キーワード | 新生児 / 脳障害 / 神経細胞壊死 / フェリチン / 乳児突然死症候群 / ペルオキシソーム / 興奮性アミノ酸 / 神経堤 |
研究概要 |
1.周産期脳組織バンキングシステムの拡大。 周産期脳バンキングシステムは6施設の協力により,順調に発展し,2年間の集積症例は300を越えた. 周産期脳の生化学的、分子生物学的ならびに免疫組織化学的研究. 新生児に特異的な橋鉤状回壊死は虚血性であり、出生後のみならず出生前にも起こることがあり(Neuropediatrics)、フェリチン陽性ミクログリアは、選択性神経細胞壊死では出現しないが、海綿状変化を伴う壊死では反応性に出現し、鉄の関与が考えられた。乳幼児突然死症候群の脳幹では、GFAP陽性の反応性グリアが延髄・橋に増加し、サブスタンスPも橋に増加していた。このことは慢性低酸素症があり、心呼吸調節の異常が生じるとも考えられる(Neuropediatrics)。また、ペルオキシソームにある酵素を発達的に検索し、これは神経細胞の成熟と髄鞘形成に関係深いことを認めた(Molecular Chemical Neuropathology)。さらに、ペルオキシソーム酵素の免疫組織化学的染色をペルオキシソーム病に応用し、診断が可能となった(J Pediatr)。前頭葉のD‐aspartateは成熟と共に減少し、D‐serineは加齢で増加し、興奮性アミノ酸ならびにNMDA受容体と関連し、脳発達・機能に重要な役割をしていると考えられた(J Neurochem )。神経提と神経管の発達を検索し、神経提細胞は早く成熟し、諸臓器の発達に重要な働きをしており、神経皮膚症候群の一つであるNF‐1のアストロサイトの形成異常に関与していると考えられた(Congenital Anomaly)。
|