jgT細胞の最大の特徴は各種上皮内に存在することである。皮膚には樹枝状表皮T細胞(DETC)、腸管には腸管上皮内T細胞(IEL)が存在する。本研究の目的はddT細胞のリガンドを同定することにより、これらの細胞の存在の意義を解明することである。 DETCは、マウス表皮より抗Thy-1抗体、抗CD3抗付(2Cll)や抗jg抗体(GL3)を用いてFACSにより純化した。刺激細胞としてはfreshに分離したケラチノサイト(lcc)やその培養細胞、またはPAM細胞を甲いた。DETCとKCとの混合培養において3Hの取り込みとIL-2の産生をIL-2依存株により測定した。さらにこの培養系にPPDやheat shock protein(HSP)-70やHSP-65を加えて検討した。 UETCはICCに反応してわずかに増殖し、ごく微量のIL-2を産生するのみであった(1000cpm以下)。ところが、この系にppDを加えると3Hの取り込みは2000〜8000cpmと上昇し、有意な量のIL-L産生を認めた。この反応は抗Ic抗体や抗MHCクラスI抗体では抑制されず、抗CD3抗体で、50-70%の抑制効果を認めた。抗jg抗体であるGL3でも同様であったが抗Va5抗体では抑制が認められなかった。また定量的PCR法にて解析したところ、V_<85>、V_<81>よりもむしろV_<86>、V_<86>の増加が認められた。このことはPPDに反応するDETCはVastではなくV_<81>であることを示唆している。HSP70、HSP65では現在のところ反応は認められないが、サイトカインの検出をRT+PCK法により検討していきたい。 またDETCがそのjgにより直接HCPを記講する可能性もある。そこでビオケン化HSYを用いて蛍光抗体法により観察したが現在のところ、HSPがDETCに直接結合する証拠は得られていない。FACSを用いてさらに検討していきたい。
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