研究課題/領域番号 |
04454291
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
多田 雅夫 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (10006083)
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研究分担者 |
藤原 竹彦 東北大学, サイクロトロンRIセンター, 助手 (70238632)
岩田 錬 東北大学, サイクロトロンRIセンター, 助教授 (60143038)
窪田 和雄 東北大学, 加齢医学研究所, 講師 (40161674)
杉山 宏 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (90006304)
福田 寛 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (30125645)
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キーワード | 陽電子放出核種 / サイクロトロン / N^ω-[^<18>F]フルオロアセチルセロトニン / 化学合成 / [^<18>F]フルオライド / 診断 |
研究概要 |
1.合成研究 陽電子放出核種の^<18>Fで標識したN^ω-[^<18>F]フルオロアセチルセロトニン(メラトニンの前駆体)の迅速化学合成法の開発に成功した。p-トシルオキシ酢酸エチルを出発原料とし、サイクロトロンを用いての^<18>O(p,n)^<18>Fの核反応から製造した[^<18>F]フルオライドとのクリプトフィクス222存在下での交換反応、アルカリ加水分解、稀酸での中和、次いで、5-ヒドロキシトリプタミンとのジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)存在下での縮合反応を順次行う。なお加水分解後と縮合反応後には、それぞれエキスレルート-3を用いて部分精製することで、収率および純度の改善があった。反応時間は、いずれの場合も10分間である。反応温度もいずれも、溶媒のアセトニトリルの沸点の82℃である。全合成時間は、高速液体クロマトの分取操作時間を含めて、約90分間である。放射化学的収率、純度および比放射能は、それぞれ、13.5%,>98%,600mCi/μmolである。なお、この標識体のコールド体、N^ω-フルオロアセチルセロトニンも文献記載のない新化合物であり、その生理活性が期待される。この化合物は、フルオロ酢酸と5-ヒドロキシトリプタミンの縮合をDCC存在下で、常法通り行い合成した。 2.医学研究 今回新たに合成出来た標識体も含めて、種々の陽電子放出核種標識体を用いて、新しい非侵襲的機能画像診断薬剤の有用性の検討を行っている。まとまり次第、順次公表する。^<18>F核種の半減期が110分と短い故に、使用直前に、これらの標識体の合成を行われなければならない。
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