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1992 年度 実績報告書

放射線医学手法による骨折予知を目的とした骨脆弱度定量法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04454294
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

森田 陸司  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60026896)

研究分担者 大中 恭夫  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80213792)
高田 政彦  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (10187974)
山本 逸雄  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (60115962)
キーワード超音波 / 骨塩定量 / 2重X線吸収測定法 / 骨折 / 骨粗鬆症
研究概要

放射線医学的手法を用いての骨折予知法の開発に関する検討を行った。まず超音波発生装置を用い水槽中に踵骨をおき超音波の伝達速度を計測した。また同時に超音波の減衰率をも各波長の超音波につき求めた。これらのパラメーターは骨密度との関連が文献的に示されている。同一例につき単X線吸収測定装置(SXA)を用いて同一部位の骨密度(BMD)を求め超音波のパラメーターが骨塩量と関連あるかどうか検討した。この両者の測定値間には各々相関係数0.756(vs伝達速度),0.720(vs減衰率)(いずれもp<0.001)と有意の相関を認め,超音波測定の有効性を示唆する成積を得た。次に踵骨の超音波測定が2重X線吸収測定装置(DXA)を用いた、全身骨密度、腰椎骨密度、あるいは大腿骨頸部骨密度とどの様に相関するかを約200名の症例について検討した。超音波の伝導速度とこれらの値との間には0.540-0.829の相関を認めた。これらの結果は超音波を用いた踵骨の測定が全身骨や大腿骨、腰椎など他の骨の骨密度の指標になり得ることを示唆している。超音波による測定は手技上末梢骨に限らざるを得ないが大がかりなDXA装置でなくともまたX線を用いなくとも骨量の評価が可能なことを示しており、マススクリーニングや一般臨床の手段としての超音波装置の可能性を示しているものと考えられた。超音波のパラメーターは骨の質に依存しており、単なる骨塩量とは異なるものである。骨強度を骨塩量と超音波によるパラメーターとどちらがより正確に示すかが興味深い検討課題であり、摘出骨を用いてin vitroにて検討中である。また、臨床例において骨折率とどちらがよく相関するかも検討中であるが現時点では結論はでていない。今後の検討を続けていく予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 游逸 明 他: "超音波法を用いた骨量評価法について" THERAPEUTIC RESEARCH. 13. 3899-3907 (1992)

  • [文献書誌] 游逸 明 他: "SXA法による踵骨骨密度測定の臨床的有用性について" 日本医学放射線学会誌. 53. (1993)

  • [文献書誌] 游逸 明 他: "超音波法による骨量評価" 日本骨形態計測学会誌. 3. (1993)

  • [文献書誌] 游逸 明 他: "腰椎骨塩量測定と脊椎骨折閾値" 日本医学放射線学会誌. 52. 217-222 (1992)

  • [文献書誌] 森田 陸司 他: "骨粗鬆症の画像診断" 内科. 69. 699-702 (1992)

  • [文献書誌] 山本 逸雄: "骨塩定量の問題点" 日本骨形態計測学会誌. 2. 199-205 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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