研究課題/領域番号 |
04454298
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
宮田 伸樹 愛知医科大学, 医学部, 教授 (50065546)
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研究分担者 |
神取 祥和 神知医科大学, 医学部, 助手 (80169797)
堀 浩 愛知医科大学, 医学部, 助手 (90173616)
伊藤 要子 愛知医科大学, 医学部, 講師 (60065597)
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キーワード | パーフルオロケミカル / ^<19>F-MRイメージング / ^<19>F-MRスペクトロスコピー / ^<31>P-MRスペクトロスコピー / 放射線増感効果 |
研究概要 |
パーフルオロケミカル(PFC)の高い酸素溶解性と運搬能を利用して、放射線増感剤としてのPFCの適応を我々は最初に考案し成功した。PFCは微粒子であり、赤血球では到達不可能な腫瘍内の低酸素領域にまで酸素を供給可能であり、酸素との併用で放射線増感剤としての効果を有する。また、PFCは腫瘍内マクロファージ、網内系に取り込まれることから、CT、X線での腫瘍イメージング及び、^<19>F-MRSによる腫瘍内PFC代謝測定、^<19>F-MRIによる腫瘍イメージングに応用可能と思われる。本年度では、^<31>P-MRSによりPFCの放射線増感効果を検討すると共に^<19>F-MRSを利用してPFCの腫瘍内代謝過程を検討した。 SCCVII腫瘍細胞を移植した担癌マウスを作成し、無処置の対照群、15Gy照射の照射群、酸素吸入下でγ線照射の酸素群、PFC投与後酸素吸入下γ線照射のPFC群に分けた。GSX400MRS(9.4T)の生体用検出器のサーフェスコイルに腫瘍部を固定し、照射後の4群の^<31>P-MRスペクトルを測定し、カーブフィティング法によりスペクトルを解析し、種々のパラメーターを求めた。その結果、照射4日後それまで減少したいたPCr/Piが、照射群、酸素群、PFC群で照射1日後に比しまた対照群に比し有意に増加した。PCr/Piの照射1日後に対する4日後の比は、対照群;0.4、照射群;1.85、酸素群;1.77、PFC群;2.37であり、放射線・増感剤・各種治療・薬剤の評価に良い指標と思われた。酸素群、PFC群ではATP/Piも有意に増加したが、その変化は小さかった。更に照射後の再増殖に先だってPCr/Piが減少することから、再増殖の指標になると推察された。また、腫瘍内に取り込まれたPFCの代謝過程を検討するため、^<19>F-MRSの測定条件を検討し、2つのピークを得た。更に、PFCのフッ素のイメージングを現在検討中である。
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