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1992 年度 実績報告書

マイクロマシン技術を応用した生体適合性材料表面の微細修飾と評価法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454308
研究機関東京大学

研究代表者

鎮西 恒雄  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20197643)

研究分担者 藤正 巖  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30010028)
井街 宏  東京大学, 医学部, 助教授 (10010076)
阿部 裕輔  東京大学, 医学部, 助手 (90193010)
満渕 邦彦  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (50192349)
キーワード表面プラズモン顕微鏡 / 生体適合性材料 / 微細加工 / タンパク吸着
研究概要

本年度は、表面プラズモン顕微鏡の開発と試料の作成法の確立を中心に研究を行った。表面プラズモン顕微鏡については、まず、これまでのプロトタイプの製作の経験から、特に精度が要求される機構部品、調整法上困難な点を洗いだした。この知見に基づいて全体の構造を見直し、コンピュータ制御による自動調整を取り入れて新たに設計を行った。さらに、Knollらの原法では、プリズムの頂角の直下付近のみの観察範囲であったが、この点にも改良を加え広い観察範囲を得られる機構を採用した。この結果、初期に充分な調整を行うのみで必要な精度が得られ、迅速に試料交換、観察が行える装置を開発できた。プラズモン顕微鏡で特徴的な金属薄膜については、現在は銀蒸着膜を使用しているが、表面酸化に起因すると思われる顕微鏡解像度の劣化が観察された。また、銀蒸着膜は、ガラス基板への密着性に問題がある。そこで、ガラス基板との親和性の高いクロムおよび金の多層薄膜に関し、検討を進めている。観察対象となる生体適合性高分子膜の作製法については、塗布する厚みのむら、気泡の形成などに悩まされたが、乾燥温度、乾燥時の周囲雰囲気の溶媒濃度などに工夫を加えることでほぼ満足すべき結果が得られている。また、この高分子膜の微細加工法として、フォトリソグラフィ、リアクティブ・エッチングについて検討を開始した。今後、光重合あるいは、光重合切断型の高分子膜を用いたフォトリソグラフィのみによる表面微細加工法についても検討する予定である。
現在、本顕微鏡を用いて、生体適合性材料試料表面での各種タンパク溶液(アルブミン、フィブリン、ガンマグロブリン)の吸着反応の観察を進めている。本研究で得られた結果と走査電子顕微鏡での観察、免疫染色法による観察との比較を行うため、新たな実験手法を検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 鎮西 恒雄: "表面プラズモン顕微鏡による生体適合性材料の評価" 医用電子と生体工学. 30(Suppl). 306- (1992)

  • [文献書誌] 満渕 邦彦: "医用材料上血漿タンパク質吸着における相互作用の金コロイド重標識法による解析" 医用電子と生体工学. 30(Suppl). 307- (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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