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1992 年度 実績報告書

DNA多形性の分析による輸血後(術後)GVHDの診断と発症機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454315
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 和彦  京都大学, 医学部, 教授 (50034640)

研究分担者 吉田 久博  京都大学, 医学部, 助手 (30135587)
キーワード輸血後GVHD / DNA多形性 / マイクロサテライト遺伝子 / PCR / 個人識別
研究概要

輸血後移植片宿主病(GVHD)は重症な免疫不全状態でない患者にも発症して、少なくとも90%以上の症例は死亡する。診断を確実に行って、発症機構、治療の研究を進めることは、本疾患の予防の研究と並んで重要である。従来の細胞レベルの検査法は多量の検体が必要であったが、患者未梢血リンパ球は病態の進行と共に減少するために確定診断ができない症例が大多数であった。
DNA多形性を指標にした個人識別によるGVHD症例のキメラの証明は、少量検体で行えるためにGVHD診断の強力な武器である。
今年度はDNA多形性の指標として最も優れているマイクロサテライト遺伝子に着目して、分析方法の確立を検討した。5種類のプライマーを使い塩基配列の反復部分(AC)n、(TG)n、(CAG)n、(AAAG)nをPCRで増幅して、電気泳動でDNA断片の長さの多形を分析した。
分析材料として、被験者の爪および不死化Bリンパ芽球様細胞を使った。Bリンパ芽球様細胞から通常の方法でDNAを分離し、爪からは蛋白分解酵素を使ってDNAを溶出後分離した。プライマーを使い30サイクルのPCRでDNAを増幅した。分析結果から個人の識別が可能であった。両親とその子の親子関係を説明できた。爪と不死化Bリンパ芽球様細胞の分析結果は一致した。輸血後GVHDが疑われる症例について検査を開始したが、今までのところ診断された症例はない。今後検索を続けると共に、輸血後GVHDと過去に診断された症例の検体について解析したい。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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