研究概要 |
●生体よりの成人生体部分肝移植用のグラフトの安全な摘出法、保存法の確立。順調に進展し一部は部分肝移植実験に移っている。 1)摘出手技の確立 ラット、豚を用い40%,50%部分肝摘出を安全確実なものにしドナーに障害を与えないような手技を完成した。又、犬によるIn situ肝冷却潅流法を試みhio-pumpを用いたv-v bypass法により安全に無刑下に部分肝摘出する方法をほぼ完成した。 2)肝保存法の検討 肝細胞培養液のアミノ酸組成を一部変えた液を用い、低温肝潅流保存を行いどのような保存液が最も好ましいかラット肝生着成績、肝ATPの変化など指標に検討し、粘調度が低くバッツファー容量の大きなHL sol-utionを作製した。生着率、ATPからみるとUW solutionを越える優れた保存液であることが判明した。 ●肝細胞増殖因子、抗細胞接着分子抗体の作製とその力価の検討 1)豚肝から作製中の細胞増殖因子は特異的でなく力価もいまだ低い。さらに作製方法をラット肝を用いて検討する必要があると考える。 2)ラットを用いて細胞接着分子(intracellular adhesion molecule)に対する抗体を作製した。ICAM-I,LPA-I,CD18に対するモノクロナール抗体は特異性もあり、力価の高いものが充分量精製出来た。今後ラット〓、肝移値モデルをもちいて免疫抑制作用などを検討する。
|