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1993 年度 実績報告書

映像化を指向した消化器リンパ系の局所外科解剖学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454327
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

佐藤 達夫  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (10004657)

研究分担者 秋田 恵一  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (80231819)
坂本 裕和  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (40225818)
佐藤 健次  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (20107246)
キーワード骨盤内リンパ経路 / 腸骨動脈間リンパ節 / 骨盤神経叢 / 骨盤内筋膜 / 膀胱下腹筋膜 / 膀胱周囲の局所解剖 / 子宮周囲の局所解剖
研究概要

根治性と機能温存という矛盾する要請を両立させた合理的な癌手術術式を開発するには、リンパ系の局所解剖学の充実化が前提となることは言うまでもない。本年は、排尿・性機能を司る臓器が収められた骨盤腔について、リンパ系の局所解剖、とくに血管、自律神経および筋膜との位置関係について綿密な解剖を行ない、所見をスケッチ、写真、スライドに収めたほかに、専門家のカメラマンによるビデオ撮影を行ない、男女別に編集した。作業にあたり留意した事柄は次のようである。
1)排尿・性機能にかかわりの深い骨盤神経叢の構成と分布の詳細をヴィジュアル化して示した。とくに腰部交感神経幹から起こり下行する上下腹神経叢の根、骨盤内臓神経の起始根、子宮膣枝と膀胱枝の区別、海綿体神経の走行経過の明確な提示に意を用いた。
2)膀胱、前立腺、直腸、子宮ならびに膣の側方向リンパ管を剖出し、それらが閉鎖神経をまたいで、腸骨動脈間リンパ節(腸骨動脈分岐部リンパ節)へ集積する状態、またこのリンパ節群から大動脈分岐部リンパ節を経て大動脈周囲リンパ節へ上行する状態を明確にした。
3)骨盤腔の臓器および脈管・神経の周囲では、腹膜下結合組織が凝縮して臓側筋膜および血管鞘を形成しており、その十分な理解が癌手術にとって非常に重要である。各臓器周囲の筋膜、臍動脈から垂れ下がる膀胱下腹筋膜や外側靭帯、直腸生殖中隔等を剖出して示した。
4)子宮癌手術でとくに重要な、尿管、膀胱動静脈および子宮動静脈の局所位置関係を剖出しながら示した。
5)以上のような配慮のもとに作製したビデオソフトは骨盤外科の合理的手術術式の開発に大いに役立つと期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐藤健次・佐藤達夫: "直腸癌の手術に必要な局所解剖-とくにリンパ系について-" 外科. 55. 400-408 (1993)

  • [文献書誌] 佐藤達夫: "大腸の局所解剖" 手術. 48. (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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