研究課題/領域番号 |
04454330
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井上 一知 京都大学, 医学部, 講師 (90168435)
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研究分担者 |
伏木 享 京都大学, 農学部, 助教授 (20135544)
藤井 信孝 京都大学, 薬学部, 教授 (60109014)
筏 義人 京都大学, 生体医療工学センター, 教授 (00025909)
前谷 俊三 京都大学, 生体医療工学センター, 教授 (10115933)
内田 耕太郎 京都大学, 医療技術短期大学部, 教授 (80025577)
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キーワード | エンドセリン / 急性膵炎 / アッセイ / シオニン / 分離ラ島 / ハイブリッド型人工膵 / MRPT / バッグタイプ人工膵 |
研究概要 |
・エンドセリンは、血管内皮細胞由来の広範な生物活性を有するペプチドとして注目を浴びているが、ラットにおける急性膵炎モデルにおいて、その浮腫を軽減させる作用のあることが判明した。種々の病態にエンドセリンが関与していると考えられ、その血中濃度測定法の確立が急務であるが、抽出法を用いないで、血清そのものからエンドセリンの濃度を測定できる系が、ほぼ確立されつつある。アッセイの感度も秀れたものである。・シオニンは、ガストリンとCCKの両者に極めて類似した構造式を有するペプチドであるが、シオニンも、膵に対してCCRとほぼ同程度の生物活性が認められることがわかった。ガストリン作用である胃酸分泌に対する作用に関しても、シオニンはガストリンとほぼ同程度の生物活性を有していた。・膵ラ島分離に関しては、大動物であるブタおよびイヌから、常時1gあたり2000-5000個のう島を分離し得るシステムを開発し得た。分離ブタラ島を、イヌの門脈内へ移植するという異動移植を施行したところ、免疫抑制剤を用いないと急性拒絶反応が惹起されるが、免疫抑制剤の投与により、4〜5日の生着がみられることがわかった。・異種移植を、免疫抑制剤から開放された状態で行いうると想定されるハイブリッド型人工膵の研究が急務である。分離ラ島をチューブ型人工膵(MRPT)として移植した場合には、ラ島がチューブ内で集合して一部壊死を起す傾向にあったが、一旦アガロースに浮遊させてチューブに入れると、ラ島が凝集しないでかつ良好にその機が維持されることが判明した。この新しい方式を用いて移植すると、明きらかにインスリンの反応も良く、長期にわたって人工膵が生着するものとおおいに期待される。現在新しいbagtypeの人工膵を開発中であるが、これは、prelimineryな実験で、チューブタイプよりもインスリンの反応性等が良好であることが観察されてきている。
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