研究課題/領域番号 |
04454354
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
吉田 泰二 弘前大学, 医学部, 助教授 (70126465)
|
研究分担者 |
森 文秋 弘前大学, 医学部, 助手 (60200383)
高屋 豪塋 弘前大学, 医学部, 教授 (20091605)
|
キーワード | 脳梗塞 / 脊髄後根神経節出血 / 実験動物 / 血圧 / 性 / 年令 / 麻酔 / 種 |
研究概要 |
当初の研究計画を実行するにあたり、実験動物及びその手技の検討を行った。実験動物は、生後100日から750日のWKY(3例).SD(20例).SHR(5例)について梗塞巣を作成した。この際の検討項目として、手術時の生存年齢、性別、痲酔方法(ネンブタール、ハロタン)同腹例を採用した。 術後生存日数は、30分から7日までであった。剖検後梗塞巣の経時的変動、クモ膜下出血、脊髄根神経節出血について検討した。その結果、従来文献的には成熟ラットとして一括されてきた対象の実験動物は種、年齢、性別、血圧、実験方法(痲酔方法および挿入ナイロン糸の太さ)によりその結果が散在しており、特に病変の広がりや予後に大きな相違があったが、今回の成績からなかでも年齢に依って病変が異なることを明らかにした。従って、来年度の研究計画には以上の点に配慮して実験方法を計画している。 年齢では、血圧および生理機能の成熟が安定する同腹の雄で生後150日のWKYにハロタン痲酔下で4-0ナイロン糸を用いた梗塞巣の実験を進めて行きたい。 さらに、本年度の実験で注目すべき発見として脊髄根神経節の出血が高頻度に出現していたことである。この事実は、これまで報告がなく、大脳における脳脊髄圧の亢進および血圧の変動(Cushing reflex)に関連した病理像と推察され、来年度はこの機序について検討を進めたい。
|