研究課題/領域番号 |
04454358
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 純 名古屋大学, 医学部, 講師 (40158449)
|
研究分担者 |
八木 國夫 応用生化学研究所, 所長 (00022749)
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (40135380)
若林 俊彦 名古屋大学, 医学部, 助手 (50220835)
杉田 虔一郎 名古屋大学, 医学部, 教授 (30023807)
|
キーワード | 遺伝子治療 / 脳腫瘍 / インターフェロン / リポソーム |
研究概要 |
1)脳内移植ヒト脳腫瘍に対するインターフェロン遺伝子治療法の効果 U251-SPヒトglioma細胞2X10^5/2μlをヌードマウス脳内に移植すると100%脳内腫瘍が形成され、すべてのマウスが60日以内に腫瘍死する。そこで腫瘍細胞の脳内移植と同時、あるいは24時間後、3日後、7日後、9日後にpSV2IFN-β包埋リポソームを腫瘍移植部位に局注し抗腫瘍効果を観察した。その結果3日内に治療を開始すれば腫瘍発生を全例完全に抑制することが可能であり、又7-9日後より治療を開始しても腫瘍径は無処理腫瘍に対して有意に小さく、生存期間の延長も観察されている。以上より脳内に増殖しているヒトグリオーマに対しても本治療法は有効であることが示唆される。さらに治療マウスの組織像を調べると、退縮している腫瘍中には多数のasialo GM-1陽性のNK細胞の侵潤が観察され、本治療法の抗腫瘍効果には内因性HuIFN-βの直接的効果の他、宿主の免疫応答反応も関与していることが考えられた。 2)臨床応用に向けて 厚生省の「遺伝子治療研究に関するガイドライン」に従い実施計画書を作成し、学内の倫理委員会および安全委員会(専門委員会)に提出し、現在審議中である。
|