研究課題/領域番号 |
04454385
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
下地 恒毅 新潟大学, 医学部, 教授 (30040158)
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研究分担者 |
穂苅 環 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (10173577)
吉村 恵 久留米大学, 医学部, 講師 (10140641)
藤原 直士 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (70181419)
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キーワード | 反射性交感神経ジストロフィー / 坐骨神経 / 神経破壊 / 脊髄スライス |
研究概要 |
本年度はWistar系成ラットをペントバルビタール麻酔下に坐骨神経を露出し、(1)坐骨神経を鉗子で完全挫滅、(2)坐骨神経を鉗子で不完全挫滅、(3)坐骨神経鞘内に無水アルコール0.1mlを注入し、化学的に破壊、(4)同鞘内に50%アルコール0.1mlを注入、(5)疑似手術として同鞘内に生理食塩水0.1mlを注入の各操作を施行した5群に分けた。上記5群につき、経日的に行動勧察を行なったところ、下肢噛みつき反応、下肢異常肢位 下肢異常運動等の異常行動の観察された動物と異常行動の観察されなかった動物とに分けらけれた。異常行動の時期については、操作後早期に発生し、徐々に消失する動物、2〜4週間後から徐々に出現する動物と様々であった。しかし、各群間に有意の差はなく、ヒトにおける反射性交感神経ジストロフィー(RSD)類似した病態は、(1)〜(4)のいずれの処置においても発生すると考えられた。徐々に、異常運動が出現し、増強する動物では患側下肢血流低下、逃避反応電気刺激閾値の低下、皮膚温、発汗の左右差が観察された。 一方、末梢神経挫滅性損傷によるRSDモデルと、アルコール神経破壊によるRSDモデルを作製した上で脊髄を速やかに摘出、冷温下に後根付脊髄スライス標本を作製し、同標本を用いて脊髄後角ニューロンおよび脊髄膠様質ニューロン活動の細胞内導出が可能となった。同標本を用い、正常ラットとRSDラットにおいて各ニューロンの活動の差異について比較検討している。
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