研究課題/領域番号 |
04454392
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
滝田 真司 横浜市立大学, 医学部・救命救急センター, 助手 (70236389)
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研究分担者 |
杉山 貢 横浜市立大学, 医学部・救命救急センター, 助教授 (60046084)
曽我 広太 横浜市立大学, 医学部・救命救急センター, 助手 (80244507)
奥村 福一郎 横浜市立大学, 医学部, 教授 (50028487)
ANDOH Tomio Yokohama City University, School of Medicine, Assistant Professor (00193110)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 蛍光眼底造影法 / 脳死 / 脳循環 / 網膜循環 / cerebral circulation / brain death |
研究概要 |
〔研究目的〕脳死患者において脳循環停止の診断を非侵襲的に行う方法として蛍光眼底造影法が応用できるかどうかを検討した。 〔研究方法〕脳死と診断された成人患者で収縮期血圧が80mmHg以上の者を対象として、右鎖骨下静脈カテーテルより蛍光造影剤(フルオレサイト注射液1号)を3〜5ml注入し眼底造影を行い、手持眼底カメラを用いて撮影を行った。撮影は造影剤注入直前から開始し、3秒間隔で24枚撮りフィルムが終了するまで行った。 〔研究結果〕脳死と診断され蛍光眼底造影検査を行った患者は4例で、3例は頭部外傷、1例はくも膜下出血症例であった。全例において眼底の蛍光造影像が観察された。造影剤注入から網膜動脈が造影されるまでの時間に明らかな延長は認められず、また、特異な造影所見もなかった。造影所見ではないが全例に眼底出血が認められた。 〔結論〕脳循環停止の指標としての蛍光眼底造影検査は、脳死と診断された症例においては有用でないと考えられた。ただし、今回検討した4例の蛍光眼底検査は、脳死が完成したと考えられる時点からかなり時間が経過した後に行っており、また内頸動脈に選択的に造影剤を注入していないので外頸動脈からの側副血行路の存在は否定できない。また脳死の完成する時期においては脳循環の指標として蛍光眼底造影法が有用である可能性もあり、今後さらに検討する必要があると思われた。
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