1)実用上に即した電極の改良 大腿部基部の電流電極が被検者の大腿部にかならずしも密着させることが出来ないで、データの不安定性をおこすことがまれに見られた。そこでどのような姿勢でも大腿部に装着する電流電極が大腿部にきちっと固定できるように電極の改善を行った。そこでパンツ式電流電極の電極の部分を改良することにより、大腿部への電極がきちんと固定出来て、体動変換により電極がずれることがなくなり、データも安定している。 2)体動時の影響: 左側臥位→抑臥位→右側臥位→坐位→抑臥位、このように被検者をベット上で姿勢変化をさせた。一方電圧電極は恥骨直上部と臍部間の三点に電圧電極を装着し、各姿勢毎に手動切り換えで、膀胱内尿充満時と尿排泄後に応じてボランティアの体動時のインピダンスの変化を見た。電圧電極の位置と電極の大きさも再検討した。その結果、ベットの中での体動時の影響では、体動したあと抑臥位にもどった状態では再現性が大変良いことを認めている。 3)テレメータを使用した長時間計測: テレメータシステムは膀胱の貯尿時および充満時のインピダンス値を計測し、尿失禁予防モニタの本体に送られ、そのデータが送信機より送信される。一方受信側は受信機によって、そのデータを受信し、さらにパソコンに記憶させ、データをハードディスクに蓄積する。必要であればプリンタに各データを記録する。基礎検討で雑音や基線のずれが認められなかったので長時間の計測を患者の自然体で行うことを検討する。 4)体動時により生ずる雑音の除去: 体動の雑音をパソコン装置のソフト上で認知させ、雑音をADボードで取りこみ、パソコンで処理して除去する。この方法で正しい貯尿状態および排尿開始時点をとらえる。
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