研究課題/領域番号 |
04454417
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷澤 修 大阪大学, 医学部, 教授 (30028443)
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研究分担者 |
木村 正 大阪大学, 医学部, 助手 (90240845)
大橋 一友 大阪大学, 医学部, 助手 (30203897)
松崎 昇 大阪大学, 医学部, 助手 (30199781)
東 千尋 大阪大学, 医学部, 助手 (20151061)
佐治 文隆 大阪大学, 医学部, 講師 (90093418)
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キーワード | 子宮内膜癌 / 卵巣癌 / ザイモグラフィー / 220KDaIV型コラゲナーゼ / 92KDaIV型コラゲナーゼ |
研究概要 |
(1)卵巣癌の手術時摘出組織をプロテアーゼ、ディスパーゼを用いて細胞を単離し、単細胞の一次培養系を確立した。 (2)卵巣癌の一次培養上清を用いたザイモグラフィーによるコラゲナーゼ活性測定の結果、卵巣癌では、92KDaのIV型コラゲナーゼが主要なコラゲナーゼ活性であり、癌化との相関が考えられた。 (3)一次培養系の確立に用いた症例の術前の病期、化学療法の有無を評価し、ザイモグラフィーを用いて、コラゲナーゼ活性と、癌の浸潤、転移性との関連、および、抗癌剤に対する反応性との相関について検討した。その結果、肺転移病巣での92KDaIV型コラゲナーゼ活性が、原発病巣に比べ著しく高値である例があり、浸潤、転移能にこの酵素が関与している可能性が示された。しかし、原発病巣の間での比較においては、病期、転移、抗癌剤の使用によるIV型コラゲナーゼ活性の明確な差異は認められなかった。 (4)IV型コラゲナーゼの生体内での阻害物質である、Tissue Inhibitor of Metalloprotease(TIMP)の発現は、IV型コラゲナーゼの活性を調節する重要な要素であると考えられる。癌組織でのTIMPの発現をNorthern Blot法を用いて、mRNAレベルで検討した。この結果、TIMPmRNAは癌組織においても、正常組織と同様のレベルで大量に発現しており、その発現レベルは特に変化を認めなかった。
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