研究課題/領域番号 |
04454426
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
武田 佳彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00033069)
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研究分担者 |
森 晃 東京女子医科大学, 医学部・(産婦人科), 助手 (60219996)
高木 耕一郎 東京女子医科大学, 医学部・(母子センター), 講師 (90154749)
岩下 光利 東京女子医科大学, 医学部・(母子センター), 助教授 (30124936)
中林 正雄 東京女子医科大学, 医学部・(母子センター), 教授 (70114585)
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キーワード | IGF-I, / IGFBP / エンドセリン / 血流計測 / Flow Index / 低用量アスピリン / IUGR / 妊娠中毒症 |
研究概要 |
胎盤通過機能では、IGF-I,IGFBPの抗体を作成し、妊娠3日および11日より妊娠ラットの腹腔内に投与し、IGF抗体投与では糖・アミノ酸の通過性が抑制され、その結果、胎内発育障害が発症することを明らかにした。IGFBP抗体投与では胎仔発育は促進され、妊娠18日成熟胎仔を娩出した。更に絨毛培養細胞により、これらの作用は細胞膜表面での、IGF結合レセプターの結合機序に直接関連することを明らかにした。IGFBP抗体により、胎仔の発育・成熟が促進された知見は、子宮内発育の基本的な調節機構の解明に連がるものとして重視したい。又、結合蛋白は血性中で4種を同定することができ、胎児発育に対応して胎内発育遅延では、BP-2の増加とBP-3の低下。過剰発育を示すL.F.Dでは、BP-1,BP-2の低下とBP-3の増加を認められた。これらの事実は、胎児発育制御に成長因子が直接的に関与することを示唆している。 低酸素状態における胎仔の循環動態として、系統循環系の血流再分布が注目されているが、低酸素負荷に対するエンドセリンの動態を胎盤内濃度で検討し、有意な上昇を認めた。胎児循環の直接的な測定指標として、ダブルビームドプラ超音波装置を開発し、妊娠週数に伴う変化を計測し、血流速度波形との比から血流量の指標としてF.I.(Flow Index)を考案した。 F.I.DおよびS.F.Dの3群に明確に区分することができ、発育障害の病態解明に極めて有用な指標と成ることを明らかにした。IUGRの発症要因として重視される中毒症IUGRの反復発生率と、その予防法としての低用量アスピリンの投与を行い、有意な反復率の低下をみた。
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