研究概要 |
【.encircled1.】転移関連因子について 癌巣周囲膜における4型コラゲン発現性と頸部リンパ節転移との相関について、喉頭癌39例、下咽頭癌32例、合計71例について検索し、統計処理して、両者が著しい相関を持つことを確認した。次に4型コラゲンに対するメタロプロテイナーゼとして、4型コラゲナーゼ、カテプシンB,D,Gについて同様に検索した。4型コラゲナーゼおよびカテプシンDは癌細胞質に発現性を認めたのに対し、カテプシンBは癌間質多核巨細胞に、カテプシンGは癌間質毛細血管内白血球に発現性を認めた。しかし、これらのメタプロテイナーゼ発現性と4型コラゲン発現性の間に相関性を認めなかった。 【.encircled2.】増殖関連因子について 癌遺伝子産生蛋白変異型p53および、EGF-Rについて多数例を検索し変異型p53は下咽頭癌で42%,喉頭癌で23%の発現率であった。EGF-Rは下咽頭癌で90%,喉頭癌で80%の発現率であった。 【.encircled3.】次年度計画 p53,EGF-R以外の癌遺伝子産生蛋白について検索をつづけることとした。
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