研究課題
本年は、常染色体優性遺伝の網膜色素変性症患者のDNAを抽出、そのロドプシン遺伝子の解析を行った。方法は、ロドプシンの5つのエクソンに対して、PCR法にてDNAフラグメントを作製し、SSCP法にてスクリーニングを行うとともに、塩基配列を決定することで、欧米で多く報告されているような、ポイント・ミューテーションがあるかどうかを検討した。SSCP法では、エクソンを含めた前後の塩基に人種の違いによる塩基配列の違いがあった場合にも検出されるため、スクリーニングにあまり適さないDNAフラグメントもあった。塩基配列決定により、数人にポイントミューテーションが疑がわれ、現在その家系の人に対して、同等の異常が認められるか、眼症状にいかような変化が生じているか現在検査、検討中である。今後は更に、常染色体劣性遺伝形式の患者や孤発型の患者に対して、同様の手法で検査を行い、日本人におけるロドプシン遺伝子の異常と網膜色素変性症例について検討を行いたいと考えている。
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