研究課題/領域番号 |
04454437
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
安達 恵美子 千葉大学, 医学部, 教授 (60009496)
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研究分担者 |
津山 嘉彦 千葉大学, 医学部, 助手 (50210571)
上田 昌弘 千葉大学, 医学部, 助手 (70193810)
村山 耕一郎 千葉大学, 医学部, 講師 (00219891)
菅野 雅元 千葉大学, 医学部, 助教授 (40161393)
木村 毅 千葉大学, 医学部, 助教授 (80003391)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | ロドプシン / SSCP法 / ペリフェリン / 網膜色素変性症 / Gene analysis / Fluorescein angiography / Sodium iodide |
研究概要 |
本研究では、優性遺伝性の網膜色素変性の原因を検索するために、最初はロドプシン遺伝子の異常の有無を中心に検索した。ロドプシン遺伝子には5つのエクソンがあり、PCR法を用いて各エクソンを増幅し、塩基配列を決定し異常の有無を検査した。同時に、より多くの患者を検査する目的でSSPC法によるスクリーニングも行った。しかし、他施設からの報告ではSSCPでは、100%の検出は無理との報告もあり、優性遺伝性の網膜色素変性の例ではシークエンスを行い判定した。 ロドプシン遺伝子のエクソンの近傍にはいくつかの遺伝子の多型が認められるものの、今回検索した家系にはロドプシン遺伝子上には原因と思われるような、遺伝子の異常は認められなかった。 これら同一家系に対して、ペリフェリン遺伝子の4つのエクソンについてSSCP法にてスクリーニング検査を行ったが、電気泳動では異常を示したものは認められなかった。現在残りのエクソンについて検査を進めることを検討しており、さらに他の症例に対してもSSCP法を用いたスクリーニングも検討している。 一方、これまでに網膜色素変性の原因遺伝子上にいくつかの異常が欧米を中心に報告されたが、その異常がどのようにして網膜変性となるのかは不明である。最近、トランスジェニック・マウスを用いて、同様の遺伝子異常を作り、その遺伝子の発現に関する研究が行われている。われわれは、以前から用いているマウスやラットにヨ-ソ酸ソーダを用いて実験的網膜変性を作成し、網膜の状態を電気生理学的(網膜電図)、組織学的(電子顕微鏡)により検討した。その結果、色素上皮の異常がどのように網膜に影響を与えるかを、形態と機能の両面から検討することができた。今後、いくつもの病気に関連したトランスジェニック・マウスが作成されると思われるが、病気の成因を知るためにはこれらの知識が大いに役立つと考えられる。
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