研究課題/領域番号 |
04454440
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
三宅 養三 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30166136)
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研究分担者 |
堀口 正之 名古屋大学, 医学部, 講師 (70209295)
寺崎 浩子 名古屋大学, 医学部, 講師 (40207478)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | 黄斑部局所ERG / 糖尿病黄斑浮腫 / 律動様小波 / inner retinal barrier / outer retinal barrier / 光凝固 / 硝子体手術 |
研究概要 |
前年度は黄斑部局所ERGを用いて網膜外層と内層疾患の反応様式を調べた。それによると黄斑部網膜外層の障害では黄斑部局所ERGのa波を含む全要素に強い障害を示すが一方網膜内層の障害では最初に律動様小波,ついでb波が低下し最後にa波が異常になることが判明した。 今年度は糖尿病黄斑浮腫の黄斑部局所ERGを検討した。糖尿病黄斑浮腫の初期には律動様小波のみの減弱を示す場合もみられたが多くの症例ではa波を含む全要素に著しい減弱がみられ糖尿病黄斑浮腫の病態が網膜血管のbarrierの破壊による(inner retinal barrier)黄斑部網膜内層のみに浮腫が限局しておらず網膜外層にも浮腫が波及していることが暗示された。この外層障害は網膜色素上皮のbarrierの破壊の結果(outer retinal barrier)とも考えられた。 a波にも異常が生じた糖尿病黄斑浮腫に対して光凝固や硝子体手術を施行したところ浮腫が減退し視力の向上をみた症例もあったが黄斑部局所ERGの回復はほとんどみられなかった。他の原因により生じた黄斑部浮腫に比べて糖尿病黄斑浮腫は電気反応から判定した場合重症度が高く治療によってもその回復は限定されることが判明した。
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