研究概要 |
平成5年度は,極めて順調に研究が進行し,培養網膜色素上皮細胞が,産生する細胞増殖因子,サイトカインおよびその受容体についての基礎的な知見が多く得られた。本年度の研究の結果,網膜色素上皮細胞の細胞増殖因子の多くについてcDNAプローブを持つことができた。これらのプローブは,来年度以降の研究を順調に進展させるために非常に有用である。具体的な,知見としては,網膜色素上皮細胞がTransforming Growth Factor-β(TGF-β)のうち,“β2をおもに産生すること,またTumor Necrosis Factor-α(TNF-α)の遺伝子を発現していることが明らかとなった。さらに,網膜色素上皮細胞が刺激を受けると,Platelet-Derived Growth FactorやInterleukin-1遺伝子の発現を大きく増加させることも明らかとなった。
|