研究概要 |
Mycoplasma salivarium(MS)細胞のhuman IgG Fc fragment結合活性: 1. MS細胞をpronase処理することによって、失活した。 分子量が90 kDaならびに150 kDaの細胞膜表層タンパク質がIgG Fc fragment結合活性にかかわっていることが示唆された。 2. MS細胞をtrypsin処理することによって、活性化された。 活性化の機構は現在のところ不明である。 3. 抗原特異的IgG(goat anti-human IgG, γ chain specific; goat anti-human IgM, μ chain specific; rabbit anti-goat IgG, specific for whole molecules)で阻害される。 IgG Fc部位との結合が確認された。 IgG Fc部位に対するreceptorと考えられる90kpの精製とその性状: 1. 90kpが単一のタンパク質として精製された。 2. 90kpはhuman、swine、mouse、rabbit、sheep、rat、goat、catならびにdog由来IgG Fc fragmentと結合することがimmunoblotting法で明らかにされた。protein AがhumanとswineのIgGに対して強い親和性を示したが、90kpの結合活性には特異性が認められなかった。 3. sheep red blood cellと特異的に結合したIgGのFc部位と結合した。 MS細胞のMHC class II抗原誘発能: 加熱処理MS細胞と共に培養した、Raji cellsあるいはヒト末梢血由来単核球を、FITC-標識anti-HLA DR抗体と反応させた後に、cell analyzerで処理することによって、class II抗原の発現が促進されていることが確認された。
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