| 研究課題/領域番号 |
04454465
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| 研究機関 | 大阪大学 |
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研究代表者 |
山本 隆 大阪大学, 人間科学部, 教授 (60028793)
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| 研究分担者 |
脇坂 聡 大阪大学, 歯学部, 助教授 (40158598)
松尾 龍二 大阪大学, 歯学部, 助教授 (30157268)
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| キーワード | 発癌遺伝子 / 味覚 / 感覚 / 中枢神経 / c-fos |
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| 研究概要 |
本年度は、c-fos以外の発癌遺伝子の活性化も調べる予定であったが、前年度のc-fosの研究が完了していなかったので、本年度も味覚刺激を中心としてc-fos遺伝子の活性化を調べた。c-fos遺伝子のin situ hybridizationを行なったが、成功しなかったので、前年度と同じくFOS蛋白質を免疫組織化学的に染色した。ラットの結合腕傍核において、味刺激によりc-fosニューロン(FOS蛋白質免疫活性を示す細胞)が数多く認められた部位は、0.5M蔗糖の刺激により、中心外側亜核、0.2M食塩の刺激では、内側亜核、また、0.1M MSGと0.01M IMPの混合液の刺激では、中心外側亜核と内側亜核の両方であった。このようなうま味刺激によるc-fosニューロンの二重分布は、ラットにおけるうま味物質の刺激効果が、Naイオンと甘味刺激の複合効果であるとする行動学的、電気生理学的結果と相関するものである。キニーネ刺激に対しては、外部外側亜核にc-fosニューロンが認められた。塩酸の刺激では、外部外側亜核に加えて、外部内側亜核にも、c-fosニューロンが認められた。中心外側亜核では、0.2M NaCl、蔗糖、サッカリンなどラットが好んで摂取する味刺激でより多くのc-fosニューロンが出現することから、快情報にも関係し、外部外側亜核のc-fosニューロンは、内臓感覚情報の投射部とほぼ一致することから、消化管に溶液が入ったことによる内臓からの求心性情報により興奮したものと考えられる。
次年度は、口腔内触刺激、温度刺激、体幹部体性感覚刺激などに対する結合腕傍核でのc-fosニューロンを調べる。味刺激に関しては、条件づけ味覚嫌悪学習を獲得させた後でのc-fosニューロンの産生を検討し、学習前後での味応答変化を検索する予定である。
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