研究課題/領域番号 |
04454471
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三木 靖夫 大阪大学, 歯学部, 助教授 (80165993)
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研究分担者 |
藤本 直樹 大阪大学, 歯学部, 助手 (70238616)
島袋 善夫 大阪大学, 歯学部, 助手 (50231361)
伊藤 博夫 大阪大学, 歯学部, 助手 (40213079)
村上 伸也 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (70239490)
岡田 宏 大阪大学, 歯学部, 教授 (40038865)
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キーワード | 歯周炎 / ハイリスク患者 / 多変量解析 / 診断法 / 宿主免疫応答 / 歯周ポケット内細菌叢 / 歯肉溝浸出液 / 炎症メディエーター |
研究概要 |
本研究の目的は、歯周炎の病因因子である歯周ポケット内細菌とそれに対する生体応答を多面的に解析することにより、多様な病態を示す歯周炎患者においてハイリスクと考えられる患者群を判定する診断法を確立することである。この研究目的に従い、本年度はまず歯周炎患者の中からハイリスク患者の選別を行った。すなわち、大阪大学歯学部附属病院において歯周治療を受け再評価後5年以上メインテナンスを受けている患者33名を任意に選択し、メインテナンス期間におけるポケットのプロービング深さ(PD)の変化を指標として再発の起きた部位(悪化部位)を検出し、被験者ごとに全披験部位に対する悪化部位の割合を算出し悪化率として、ハイリスク患者の選別を試みた。その結果、メインテナンス期間中に2mm以上PDの増加が見られ、かつ再評価後5年目のPDが4mm以上である部位を悪化部位と規定すると、33人の被験者の悪化率は0から28.7%の間に分布し、悪化率5%未満の被験者が22名(全被験者中66.7%)、5%〜10%の被験者が5名(15.1%)、10%以上の被験者が6名(18.2%)であった。この結果より、同様のメインテナンスを受けている患者中にも悪化率10%以上を示しハイリスクと考えられる患者群が存在することが明らかとなった。また、全悪化部位の57.7%は悪化率10%以上を示した被験者に集中し、メインテナンス期間における再発は、高い頻度で特定の患者群に起こることが示唆された。また、悪化率10%以上を示したハイリスクと考えられる患者群と他の患者群の臨床パラメーターについて比較検討を行ったが、いずれの臨床パラメーターも悪化率との間に関連性を見いだすことは出来なかった。以上現在までの研究結果により、メインテナンス期の患者において高い悪化率を有するハイリスク患者群の存在が明らかとなった。次年度はこれらの患者群において細菌学的検索ならびに生体応答性を多面的に検討する。
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