研究概要 |
Campylobacter rectus (Wolinella recta)3238, Eikenella Corrodens 1073, Porphyromonas gingivalis 381, Prevotella intermedia ATCC 33563, Fusobacterium nucleatum 1436, Actinobacillus actinomycetemcomitans ATCC 29522, Actinomyces viscosus ATCC 19246, Streptocuccus mutans MT8148, Streptococcus sanguis ST-3, Staphylococcus aureus FDA 209P, Peptostreptococcus micros GIFU 7745, Eubacterium alactolyticum ATCC 17927, Eubacterium nodatum ATCC 33099, Propionibacterium acnes ATCC 11829, Treponema denticola ATCC 33520 に対する特異抗体をウサギを用いて作製した。そして,歯と歯肉組織を一塊として採取することにより可及的に歯周ポケットを再現した試料について,歯周病関連細菌の局在傾向を上記の抗体を用いた酵素抗体法にて光学顕微鏡下で検索した。S.mutans, S.sangius, E.nodatum, P.acnesの4菌種は,主として歯肉縁上プラークで検出され,A.viscosus, S.aureus, P.micros, E.alactolyticumの4菌種は歯肉縁上および縁下のいずれのプラークからもほぼ同程度検出された。また,C.rectus, E.corrodens, P.gingivalis, P.intermedia, T.denticola, F.nucleatumは,主として歯肉縁下プラークで検出された。E.corrodensは,ポケット中央部付近において小集団が集まった形で局在していた。P.gingivalisおよびF.nucleatumも,E.corrodensと同じように小集団を形成して局在する傾向がみられたが,P.gingivalisはポケット全域で検出され,その数は他菌種に比べ多かった。一方,C.rectusは,ポケット中央部から深部にかけて密に集合した大きな集団を形成し、歯面側および上皮側のいずれの側でもみられた。このように密集して集団を形成し、局在する傾向は,C.rectusのほかP.intermedia,E.alactolyticum,A.viscosusなどの細菌種にもみられた。このうち,A.viscosusは主に歯面に近接し密集してみられ,ポケット深部でも検出された。
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